ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

ノンフィクション

立花隆+東京大学教養学部立花隆ゼミ『二十歳のころⅠ 1937~1958』

おはようございます、ゆまコロです。 立花隆+東京大学教養学部立花隆ゼミ『二十歳のころⅠ 1937~1958』を読みました。 どの調査の話も興味深く、身を乗り出して聞きたくなる言葉が多いのですが、とくに覚えておきたいと強く感じたのは、長崎の原爆被害者の下…

ジャン・デ・カール『狂王ルートヴィヒ 夢の王国の黄昏』

おはようございます、ゆまコロです。 ジャン・デ・カール、三保元(訳)『狂王ルートヴィヒ 夢の王国の黄昏』を読みました。 ノイシュヴァンシュタイン城に興味を持ち、手に取ってみました。 ルートヴィヒ2世の40年の生涯には、どうしてこうなるのだろう、と…

山口真由『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。(図解版)』

おはようございます、ゆまコロです。 山口真由『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。(図解版)』を読みました。 新しいものを学習するときはできるだけ早く 「知っていること 8割 知らないこと 2割」 の、状態に持っていくこと…

ウワディスワフ・シュピルマン『戦場のピアニスト』

おはようございます、ゆまコロです。 ウワディスワフ・シュピルマン、佐藤泰一(訳)『戦場のピアニスト』を読みました。 ポーランド出身のピアニストである著者の、1939年8月から、1945年1月までの行動を記録するような形式で、本書の大部分が構成されていま…

熊井明子『シェイクスピアに出会う旅』

おはようございます、ゆまコロです。 熊井明子『シェイクスピアに出会う旅』を読みました。 シェイクスピア研究者である熊井先生が、イギリスで体験したことや、執筆や研究の過程で出会った人のことを綴ったエッセイです。 鷹狩りを見たときの話と、『ウィン…

かどのえいこ『ルイジンニョ少年 ブラジルを訪ねて』

おはようございます、ゆまコロです。 かどのえいこ『ルイジンニョ少年 ブラジルを訪ねて』を読みました。 かどのえいこ先生がブラジルで暮らしていたことがあることは知っていたけど、なぜブラジルに行ったのだろうか?と思っていましたが、この本の「復刻版…

角野栄子『ファンタジーが生まれるとき 「魔女の宅急便」とわたし』

おはようございます、ゆまコロです。 角野栄子『ファンタジーが生まれるとき 「魔女の宅急便」とわたし』を読みました。 角野栄子さんはとても好きな作家さんです。 この本からは、彼女の創作に対する姿勢や、日本語を大切にしている様子が伝わってきます。 …

デーヴ・グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』

おはようございます、ゆまコロです。 デーヴ・グロスマン、安原和見(訳)『戦争における「人殺し」の心理学』を読みました。 作者はアメリカの陸軍士官学校心理学・軍事社会学教授でもある陸軍中佐です。 「なぜ人は人と戦い、殺すのか」ということを、心理学…

ロバート・キャパ『ちょっとピンぼけ』

おはようございます、ゆまコロです。 ロバート・キャパ、川添浩史・井上精一(訳)『ちょっとピンぼけ』を読みました。 ロバート・キャパは、ハンガリー生まれの写真家です。 キャパの撮った写真からは、その時その場所で彼が聞いたであろう音が聞こえてきそ…

村上春樹『辺境・近境』

おはようございます、ゆまコロです。 村上春樹『辺境・近境』を読みました。 村上春樹さんが訪れた旅の記録です。 この本に収められているのは、以下の場所です。 イースト・ハンプトン からす島(山口県柳井市近くの瀬戸内海の島) メキシコ 讃岐 ノモンハ…

永井均・小泉義之『なぜ人を殺してはいけないのか?』

おはようございます、ゆまコロです。 永井均・小泉義之『なぜ人を殺してはいけないのか?』を読みました。 哲学者二人による対談集です。 この本のタイトルのように問われたとき、どうやって相手を納得させるか?ということについて議論されています。 面白…

志摩園子『物語 バルト三国の歴史 エストニア・ラトヴィア・リトアニア』

おはようございます、ゆまコロです。 志摩園子『物語 バルト三国の歴史 エストニア・ラトヴィア・リトアニア』を読みました。 私がバルト三国に興味を持ったのは、第二次世界大戦中に、日本を経由してアメリカへ逃亡するユダヤ人に日本通過ビザを発行した杉…

ジェイムズ・リーバンクス『羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季』

おはようございます、ゆまコロです。 ジェイムズ・リーバンクス、濱野大道(訳)『羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季』を読みました。 湖水地方で生まれた作者が、周囲のすすめでオックスフォード大学に通い、卒業して、家業である羊飼いの仕事に携わる…

田澤耕『物語 カタルーニャの歴史 知られざる地中海帝国の興亡』

おはようございます、ゆまコロです。 田澤耕『物語 カタルーニャの歴史 知られざる地中海帝国の興亡』を読みました。 外尾悦郎さんのガウディの本が面白かったので、ガウディのふるさとについても気になり、手に取ってみました。 カタルーニャという名前は聞…

アンネリーゼ・マリー・フランク『完全版 アンネの日記』

おはようございます、ゆまコロです。 アンネリーゼ・マリー・フランク、深町眞理子(訳)『完全版 アンネの日記』を読みました。 国家社会主義ドイツ労働者党によるユダヤ人狩りから逃れるため、隠れ家にやってきたアンネの日記ですが、彼女の記録は1942年6…

外尾悦郎『ガウディの伝言』

おはようございます、ゆまコロです。 外尾悦郎『ガウディの伝言』を読みました。 本書では、作者の外尾悦郎さんがガウディの建築と出会って、サグラダファミリアの専任彫刻家となるまでの道と、サグラダファミリアの建築の歴史、そしてガウディの生涯につい…

鈴木大介『最貧困女子』

おはようございます、ゆまコロです。 鈴木大介『最貧困女子』を読みました。 著者は、「犯罪する側の論理」「犯罪現場の貧困問題」をテーマとして、裏社会・触法少年少女らの生きる現場を中心とした取材活動を行っているルポライターです。 この本の中で、著…

二村ヒトシ『すべてはモテるためである』

おはようございます、ゆまコロです。 二村ヒトシ『すべてはモテるためである』を読みました。 同じ作者の『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』が面白かったので、読んでみました。こちらは男性に向けた内容のようです。 相手から好かれるた…

二村ヒトシ『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』

おはようございます、ゆまコロです。 特別お題の「迷い、決断したことは?」を見て、記事を書きます。 自分が迷って、決断したこととはなんだろう?と考えた時に、この本のことを思い出しました。 二村ヒトシ『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになる…

大和彩『失職女子。 私がリストラされてから、生活保護を受給するまで』

おはようございます、ゆまコロです。 大和彩『失職女子。 私がリストラされてから、生活保護を受給するまで』を読みました。 こんなにまじめで “日本社会に貢献したい” と思っている一生懸命な人が、仕事に就けないのは勿体なさすぎる、とやきもきしながら読…

井上和彦『日本が戦ってくれて感謝しています』

おはようございます、ゆまコロです。 井上和彦『日本が戦ってくれて感謝しています』を読みました。 実際のところ、感謝されているのかどうかは置いておいて、第二次世界大戦を日本からだけでなく、他の場所や立場から見てみたいと思っていました。 パラオ諸…

細貝淳一『下町ボブスレー 東京・大田区、町工場の挑戦』

おはようございます、ゆまコロです。 細貝淳一『下町ボブスレー 東京・大田区、町工場の挑戦』を読みました。 ボブスレーという競技の発祥について、本書ではこのように書かれています。 -----------------------------------------------------------------…

NHKスペシャル取材班『日本海軍400時間の証言 ―軍令部・参謀たちが語った敗戦―』

おはようございます、ゆまコロです。 NHKスペシャル取材班『日本海軍400時間の証言 ―軍令部・参謀たちが語った敗戦―』を読みました。 第二次世界大戦当時、海軍の官僚だった人が、平成元年に行われた反省会にて、「日本を戦争に持っていったことに対して…

小池龍之介・宮崎哲弥『さみしさサヨナラ会議』

おはようございます、ゆまコロです。 小池龍之介・宮崎哲弥『さみしさサヨナラ会議』を読みました。 元浄土真宗僧侶の小池龍之介さんと、評論家の宮崎哲弥さんの対談集です。 この本で印象的なのは、人とつながっている状態についてのお二人のお話です。 ●「…

石牟礼道子『苦海浄土 わが水俣病』

おはようございます、ゆまコロです。 石牟礼道子『苦海浄土 わが水俣病』を読みました。 TVで石牟礼道子さんのインタビュー映像が流れた時、母が「この本良かったよ」と言ったので、手に取りました。 水俣病については、小学生の時、授業でビデオを見ました…

草間彌生『無限の網 草間彌生自伝』

おはようございます、ゆまコロです。 草間彌生『無限の網 草間彌生自伝』を読みました。 数年前、ニューヨークへ行ったとき、MOMAで草間彌生さんの作った椅子を見ました。 あまり座りたい気持ちになれない椅子でしたが、そのたたずまいはインパクトがありま…

マイケル・ボーンスタイン『4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した』

おはようございます、ゆまコロです。 マイケル・ボーンスタイン&デビー・ボーンスタイン・ホリンスタート、森内薫(訳)『4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した』を読みました。 物語は、1940年5月生まれの筆者マイケルが誕生する少し前から始ま…

立花隆『青春漂流』

おはようございます、ゆまコロです。 立花隆『青春漂流』を読みました。 立花隆さんが取材した、いろんな職業の方の青春について書かれています。 印象的だったのは、猿まわし調教師の方のお話と、ソムリエの田崎真也さんのお話です。 ●猿まわし調教師・村崎…

レイチェル・L・カースン『われらをめぐる海』

おはようございます、ゆまコロです。 レイチェル・L・カースン『われらをめぐる海』を読みました。 カースンは環境問題を告発した生物学者です。 海と生物の歴史が詩的に描かれていて綺麗です。語り口は嫌いではないのですが、内容はやや難解でした。 例えば…

漆原智良『野口英世』

おはようございます、ゆまコロです。 漆原智良『野口英世』を読みました。 福島に用事があったので、ついでに、野口英世記念館に行く計画を立てました。予習のために読んだのがこの本です。 これを読むまで、漠然としかその偉業について知りませんでしたが、…