ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

マリア・シャラポワ『マリア・シャラポワ自伝』

おはようございます、ゆまコロです。 大阪なおみ選手、国枝慎吾選手、全米オープン優勝おめでとうございます。 今回の本はテニスに関連して、マリア・シャラポワ、金井真弓(訳)『マリア・シャラポワ自伝』です。 ボールを打つことはいつでも大好きだった。…

小渕千絵『APD「音は聞こえているのに聞きとれない」人たち』

おはようございます、ゆまコロです。 小渕千絵『APD「音は聞こえているのに聞きとれない」人たち 聴覚情報処理障害(APD)とうまくつきあう方法』を読みました。 APD=聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder)とは、 聴力に問題はなく音は聞こえて…

新海誠『小説 天気の子』

おはようございます、ゆまコロです。 新海誠『小説 天気の子』を読みました。 ーそうか。皆が取材でなんでも話してくれるのは、だからだ。女子高生も大学の研究者もいつかの占い師も、相手が夏美さんだからこそあんなふうに喋ったのだ。誰のことも否定せず、…

ポール・オースター『冬の日誌』

おはようございます、ゆまコロです。 ポール・オースター、柴田元幸(訳)『冬の日誌』を読みました。 より繊細な、より美しく、最終的にはより充実感のあるゲーム― もっとも暴力的でないスポーツたる野球の技能を君は着々と身につけていき、六つか七つのこ…

斉藤洋『ルドルフとノラねこブッチー ルドルフとイッパイアッテナV』

おはようございます、ゆまコロです。 斉藤洋『ルドルフとノラねこブッチー ルドルフとイッパイアッテナV』を読みました。 「ねえ、イッパイアッテナ。イッパイアッテナがアメリカにいこうと思ったのは、また、日野さんの飼いねこになるためだったのかな。ぼ…

ヴァレンティナ・キャメリニ『グレタのねがい』

おはようございます、ゆまコロです。 『グレタのねがい』ヴァレンティナ・キャメリニ、杉田七重(訳)を読みました。 みんながグレタにインタヴューをしたいといってきて、世界中から集まったジャーナリストが山のような質問をグレタにぶつける。ストライキ…

エアライン研究会『飛行機に乗るのがおもしろくなる本』

おはようございます、ゆまコロです。 エアライン研究会『飛行機に乗るのがおもしろくなる本』を読みました。 温室効果ガスのことを考えると、飛行機が与える影響から何となく面目ない気持ちになったりもするのですが、それでもやっぱり飛行機が好きです。 初…

ポール・オースター『ブルックリン・フォリーズ』

おはようございます、ゆまコロです。 ポール・オースター、柴田元幸(訳)『ブルックリン・フォリーズ』を読みました。 その家族ディナーを、私はきわめて暖かい場として記憶している。誰もがグラスを掲げ、トムの成功にお祝いの言葉を述べた。私が彼の歳だ…

『麒麟がくる 明智光秀とその時代』

おはようございます、ゆまコロです。 自粛期間中、大河ドラマを見て過ごしました。 これまでほとんど見たことはなかったのですが、初めから順に見ていくと、時代の流れや人物の働きが分かって面白いなと思いました。 特に、日本史が弱かった自分にはとてもい…

太田肇『「承認欲求」の呪縛』

おはようございます、ゆまコロです。 太田肇『「承認欲求」の呪縛』を読みました。 この本で、なるほどな、と思ったのは以下の部分です。 「大事な試合の前に故障」は正常な自己防衛 認められたらそれに縛られ、承認を手放せなくなる。そして苦しむ。多くの…

ジョン・グリーン『さよならを待つふたりのために』

こんにちは、ゆまコロです。 ジョン・グリーン、金原瑞人・竹内茜(訳)『さよならを待つふたりのために』を読みました。 エド・シーランの「All of the Stars」という曲のMVを見て、どんな話なのか気になり手に取ってみました。 www.youtube.com 「でも、忘れ…

木村靖ニ『第一次世界大戦』

おはようございます、ゆまコロです。 木村靖ニ『第一次世界大戦』を読みました。 これまで私が戦争の本を読む時は第二次世界大戦時のものが多く、あまり馴染みがなかったため手にとってみました。 分かりやすい本を探しているときに、このページでおすすめさ…

あさのあつこ『さいとう市立さいとう高校野球部 下』

おはようございます、ゆまコロです。 あさのあつこ『さいとう市立さいとう高校野球部 下』を読みました。 我が母親の名誉のために言っておくけど、おふくろは気紛れで、忘れっぽく、かなりの天然で“こまったちゃん”の要素が無きにしも非ずだが、息子や娘に対…

サマル・ヤズベク『無の国の門 引き裂かれた祖国シリアへの旅』

おはようございます、ゆまコロです。 サマル・ヤズベク、柳谷あゆみ(訳)『無の国の門 引き裂かれた祖国シリアへの旅』 を読みました。 私は顔と頭を黒いヒジャーブとサングラスで隠し、足を早めて同行者を追い抜き、密航屋のすぐ近くに出た。それから私は…

吉田太一『遺品整理屋は見た!!天国へのお引越しのお手伝い』

おはようございます、ゆまコロです。 吉田太一『遺品整理屋は見た!!天国へのお引越しのお手伝い』を読みました。 このご老人とは会話のキャッチボールがうまくできそうにありません。話は長くなりそうです。私は覚悟を決めました。しばらくの間、かみ合わ…

一ノ瀬俊也『特攻隊員の現実(リアル)』

おはようございます、ゆまコロです。 一ノ瀬俊也『特攻隊員の現実(リアル)』を読みました。 まえがきには本書の目的がこう書かれています。 「これまでの特攻論には特攻隊員たちの死の意義を、戦後の平和と繁栄の礎とするものが多いが、1945年8月15日の敗戦…

あさのあつこ『さいとう市立さいとう高校野球部(上)』

こんにちは、ゆまコロです。 あさのあつこ「さいとう市立さいとう高校野球部(上)」を読みました。 ひさびさの、あさのあつこ先生の本です。 家族って、何でこんなに鬱陶しいんだろう。 ときどき、全部捨てられたらどれくらいすっきりするだろうなってやばい…

斉藤洋『生きつづけるキキ―ひとつの『魔女の宅急便』論―』

おはようございます、ゆまコロです。斉藤洋『生きつづけるキキ―ひとつの『魔女の宅急便』論―』を読みました。 『魔女の宅急便』シリーズが完結してしまい、寂しさを感じていたので、手に取りました。そうしたら、大好きな『ルドルフとイッパイアッテナ』の作…

岩本麻奈『パリ在住の皮膚科専門医が教える女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』

こんばんは、ゆまコロです。 岩本麻奈『パリ在住の皮膚科専門医が教える女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』を読みました。 いろんな疑問が簡潔にまとめられているので、わかりやすいです。 「Q.泡洗顔で化粧も落ちますか?また泡立ちがいいと、よく…

マイケル・サンデル、鬼澤忍(訳)『これからの「正義」の話をしよう』

おはようございます、ゆまコロです。 マイケル・サンデル、鬼澤忍(訳)『これからの「正義」の話をしよう』を読みました。 哲学に関する本を読みたくて手に取りました。 印象的だったのは、以下の箇所です。 ミル(ジョン・スチュアート・ミル(1806-1873)…

ペーター・ハントケ『幸せではないが、もういい』

おはようございます、ゆまコロです。 ペーター・ハントケ、元吉瑞枝(訳)『幸せではないが、もういい』を読みました。 ノーベル文学賞を受賞された作家さんですが、お恥ずかしながら、受賞されるまで知りませんでした。 本書は、著者の母親の思い出について…

ベンジャミン・ジェイコブス『アウシュヴィッツの歯科医』

おはようございます、ゆまコロです。 ベンジャミン・ジェイコブス、上田祥士(監訳)、向井和美(訳)『アウシュヴィッツの歯科医』を読みました。 以前読んだ、『4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した』の話を知人にしたら、この本もおすすめと聞…

𠮷原珠央『「もっと話したい!」と思われる人の44のルール』

おはようございます、ゆまコロです。 𠮷原珠央『「もっと話したい!」と思われる人の44のルール』を読みました。 筆者は、表現力やプレゼンテーションを専門とする、イメージコンサルタントです。 この方の書かれた他の新書が書店に平積みになっていて気にな…