おはようございます、ゆまコロです。
特別お題の「迷い、決断したことは?」を見て、記事を書きます。
自分が迷って、決断したこととはなんだろう?と考えた時に、この本のことを思い出しました。
二村ヒトシ『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』です。
著者は日本のAV監督・実業家です。
30歳を過ぎ、周りの人たちは家庭を持って、だんだん遊びに行ける友人が少なくなってきた頃、でも特に結婚も出産も予定はなくて、焦る日々が続きました。
年齢的に、何か行動しなくちゃいけないのかもしれない、でもどうしたいのか自分でもよく分からない時に読んだこの本の中に、
「あっ、そうなんだ」
と思って心が軽くなった言葉があります。
それが
「serendipityを発揮する」
という文章でした。
serendipity(セレンディピティ)とは、「計画した未来ではなく、現在の起きた出来事の中に、幸せや新しい価値を発見する能力や感覚のこと。」
と、本書では定義されています。
このセレンディピティの例としては、ピエール・キュリー、マリ・キュリー夫妻による、ラジウムの発見(1898年)なども含まれるのだそうです。(ウィキペディアより)
筆者はセレンディピティを「何も求めないこと」=人と比べないこととして、以下のように書いています。
「子どもは、いつか産まなきゃいけない」なんてことは、ないんです。
逆に、「私は仕事が優先だから、産めない」「いつまでも恋愛していたいから、産まない」とも自分の中で決めなくて、いいのです。
人と比べなくてもいいはずなのに、何故、自ら「●●しなければいけない」という目標設定をしてしまうのか。
おのれの学習能力のなさが嫌になってきます。
また、どうして恋愛がうまくいかないのだろう?と思った時、あてはまるような気がしたのが、「恋の本当の目的は「相手を得る」ことではなく自分を「わかる」ことにある」というこちらの話です。
あなたが「今の自分じゃイヤだ」「もっとマシな自分になりたい」と無意識に思った時に、あなたの前を通りすぎた「あなたを変えてくれそうな人」「あなたを、どこかに連れていってくれそうな人」がステキに見えて、恋をしてしまうのです。(中略)恋をしてしまったあなたは、かならず「その時に、恋をしなければならなかった理由」があります。
あなたは、その時「その恋を、どうしても、せざるをえなかった」という自分の心の穴を、見なければならなかったのです。
それが「あなたが、その恋をした」本当の理由です。
これは、失恋した直後に知りたかったと思いました。
そもそも「どうして恋愛をするのか?」という疑問への著者の回答も、説得力があります。
恋愛というのは幸せになるためにするんじゃなくて、恋愛をすることで自分の〔心の穴〕に気づかされるためにするんです。自分というものを知った時「もっと生きていきやすい自分に変わりたい。そのために、何を手放すか、今の自分をどう受容するか」を真剣に考えることができれば、変わることができます。それで結果的に幸せになれる。
女性が、男を育てたり教育したり幸せにしてあげる必要はないし、そんなことはできません。女性も、男から幸せにしてもらうことはできません。
二人がつきあうことで、彼も良い方向に変わっていけて、あなたも良い方向に変わっていける関係になれれば、いっしょにそれぞれ幸せになっていくんです。
セックスの中で欲望をきっちり満たせていれば、かえって日常はすっきりします。それが「おたがいを肯定しあっている」ということです。
そんなことできる相手、どこにいるの?って話ですが、セックスをエサにして自分を安売りしたり高く売ろうとしてたりすると、なかなか見つからないと思います。
でも、あなたが「自己受容しよう、肯定できる相手と出会おう」という意志をもって、相手と自分とを「愛そう」としてれば、かならず出会えま
す。その男性も、そんな女性を求めているんです。
著者のお仕事を考えると、とても重みがあるように感じました。
誰かの人生と比べることはやめようと心に決め、これからは焦らないでいこう、と素直に思えた本です。
恋愛で迷ったり、途方にくれたりしている方に、読んでほしいと思いました。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか (文庫ぎんが堂)
- 作者: 二村ヒトシ
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2014/04/10
- メディア: 文庫
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