ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

アンネリーゼ・マリー・フランク『完全版 アンネの日記』

 

おはようございます、ゆまコロです。

 

アンネリーゼ・マリー・フランク、深町眞理子(訳)『完全版 アンネの日記』を読みました。

 

国家社会主義ドイツ労働者党によるユダヤ人狩りから逃れるため、隠れ家にやってきたアンネの日記ですが、彼女の記録は1942年6月12日から1944年8月1日まであります。

アンネたちがゲシュタポに捕まったのは1944年8月4日ですが、小学生の時に読んだ時には、捕まった当日の描写まであったように記憶していました。なので、その時読んだのは子ども向けだったのかな、と思いました。今手に取ると、結構違う印象でした。

 

彼女が綴った日記を読むと、感受性が強いというのはこういうことかと思います。

学校では底抜けに明るく、人気者だったという彼女ですが、隠れ家の中では、二重人格という表現を使って、冷静に自己を捉えています。

 

思慮深く自分を見つめ、他人の本質を洞察する力も凄いですが、困難の多い潜伏生活の中にあって、未来を明るい展望で描く勇気には敬服します。

 

もしも神様の思し召しで生きることが許されるなら、…つまらない人間で一生を終わりはしません。

きっと世の中のため、人類のために働いてみせます。(p417) 

 

ふとした折に、彼女のこの言葉を思い出します。

 

アンネたちが隠れていたお家にいつか行ってみたいです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

 

完全版 アンネの日記 (文春文庫)

完全版 アンネの日記 (文春文庫)

 

 

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