ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

2023-01-01から1年間の記事一覧

懸命な巣作りにぐっと来る。『身近な鳥のすごい巣』を読んで 

こんにちは、ゆまコロです。 『身近な鳥のすごい巣』を読みました。 著者は鳥の巣研究科でもあり絵本作家でもある鈴木まもるさんです。 日本で見られる36種の鳥とその巣がスケッチされています。でも全然見たことない鳥も載っていて、興味深かったです。 …

対岸の火事ではない。『第三次世界大戦 日本はこうなる』を読んで 

こんばんは、ゆまコロです。 池上彰さんの『第三次世界大戦 日本はこうなる』を読みました。 第一次世界大戦も第二次世界大戦も、初めから「世界大戦になる」と考えられていたわけではありません。想定外の出来事が相次ぎ、気が付いたら世界大戦に発展してい…

朝ごはんはずっと同じでいい。(個人の意見です)

こんにちは。ゆまコロです。 昨日はお休みで昼寝をしていたら、地震のニュースにびっくりして起きました。 被害があった地域の皆さまにお見舞い申し上げます。 「おじー」さんの「おじ語り」の記事を読んで、面白かったので私もやってみました。 ojigatari.c…

腸、血管、ストレスとの関連がわかる。『脳が強くなる食事』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 マックス・ルガヴェア、御舩由美子訳『脳が強くなる食事』を読みました。 新聞で広告を見て面白そうと思って探しに行きましたが、割と分厚い本でびっくり。 結構長いので先にご紹介してしまいますが、本書で脳が強くなる食べ物(…

既成概念の縛りからの開放感。『異性装 歴史の中の性の越境者たち』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 中根千枝さん他の『異性装 歴史の中の性の越境者たち』を読みました。 異性装とは、文化的に自らの性役割に属するとされる服装をしないこと(ウィキペディアより)を言うそうです。 もくじを見て、阪本久美子さんの「シェイクス…

お題「好きなものを100個、ひたすら書き出してみる」

お題「好きなものを100個、ひたすら書き出してみる」 こんばんは。ゆまコロです。 現役大学生はbroガーさんの「けいじbroガー」の記事を読んで、面白かったので私もやってみました。 maitou0815.hatenablog.com 包み隠さず、行きます笑 1.デンマーク 2.…

勝利の後に大切なもの。『坂の上の雲 八』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 司馬遼太郎さんの『坂の上の雲 八』を読みました。 長い時間をかけて(読むのが遅い)、ようやくたどり着いた最終巻です。 ともあれ、ネボガトフ艦長は機関をとめて、漂泊した。東郷は、「秋山サン、ゆきなさい」 と、受降のため…

今年こそ定番を見つける。『クローゼットは6着でいい』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 日中はすっかり薄着になったけど、朝晩は冷えるので、コートをしまっていいのか迷う季節です。 二神弓子さんの『クローゼットは6着でいい』を読みました。 コロナ禍以前はクローゼットに洋服が入りきらなくて、恥ずかしながら部…

ガマンの先に待つ未来。『年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 小林美希さんの『年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』を読みました。 インパクトのあるタイトルが気になっていました。 443万円は、「一年を通じて働いたこの国の給与所得者の平均年収の金額」とのことです。この平均年齢は4…

高カカオチョコレートの真価がわかる。『自力でみるみる改善!脂肪肝』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 何年か前から高カカオチョコレートを毎日食べています。便秘に効くと聞いて。 γ-GTP高めで健康診断に引っかかっている弟から、「最近読んだ本にも、一日25gの高カカオチョコレートを摂れって書いてあった」と聞き、え、便秘対…

カギは、機能運動性を高めること。『究極の疲れないカラダ』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 仲野広倫さんの『世界の最新医学が証明した究極の疲れないカラダ』を読みました。 平日、仕事をしながら「休日になったら、あれをしよう、ここに行こう」と考えているのに、いざお休みになると、疲れててもう別に何もしなくても…

データで克服する財政難。『マネー・ボール』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 毎日寒いですね。 WBCが楽しみなので、なにかテンションを上げる野球の本が読みたいと思い、マイケル・ルイスさん、中山宥さん(訳)『マネー・ボール(完全版)』を読みました。 以前映画を観たことがあり、かなり好きな話なの…

自らを癒す力と、他者を許す心。『アウシュヴィッツでおきたこと』を読んで

こんばんは、ゆまコロです。 マックス・マンハイマーさん、大友 展也さん(訳) の『アウシュヴィッツでおきたこと』を読みました。 「ぼくなんか、毎日、五回もぶたれるんだよ。兄さんも今にきっとぶたれることになるよ」 私に与えられた仕事は、革靴に釘を…

変化を許容するために。『いちばん親切な更年期の教科書』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 『ふりまわされない!更年期』が面白かったので、もう一冊更年期障害に関する本を読んでみました。 高尾美穂さんの『いちばん親切な更年期の教科書』です。 睡眠力を高めて肥満を撃退!やせやすい体質になる 眠らない女は…

なぜ非常時に誤った判断をしてしまうのか。『生き残る判断 生き残れない行動』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 アマンダ・リプリーさん、岡真知子さん(訳)の『生き残る判断 生き残れない行動〜大災害・テロ・事故、極限状況下で心と体に何が起こるのか』を読みました。 本書は防災マニュアルや有事におけるノウハウ本というよりは…

文学から見るジェンダー平等の世界。『特別な友情』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 『特別な友情』を読みました。 萩尾望都先生が『トーマの心臓』を書くきっかけとなった映画『悲しみの天使』の原作が載っていると知り、手に取りました。 掲載されている12編の中で、私が気に入ったのはカサノヴァの『…

受け入れる準備をするために。『ふりまわされない!更年期』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 永田京子さんの『ふりまわされない!更年期〜母と娘のための「女性ホルモン」対策BOOK』を読みました。 先日読んだ山本文緒さんの『自転しながら公転する』の主人公のお母さんが、重い更年期障害に悩まされていて、自分…

寛容の道に至るまでの苦しみ。『テロリストの息子』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 ザック・エブラヒムさん、ジェフ・ジャイルズさん、佐久間裕美子さん(訳)『テロリストの息子』を読みました。 父は火傷を手当てする方法を教わり、痛み止めの薬と、さらには効力の予測できない、強い抗鬱剤の処方箋を…

外力を受け入れる柔軟さ。『負ける建築』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。隈研吾さんの『負ける建築』を読みました。 切断から接合へ 建築というもの自体が社会の敵なのかもしれない。公共事業、土建業界といえば悪の代名詞の扱いである。どうして、建築はこのように嫌われるのか。いつからこん…

みんな、遺伝子の単なる乗り物。『女と男 なぜわかりあえないのか』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 橘玲さんの『女と男 なぜわかりあえないのか』を読みました。 「男性中心主義」社会ではこのことは当たり前すぎて指摘されないが、男女のあいだに誤解を生む大きな要因になっている。男の子は無意識のうちに、女の子も自…

身近なのに知らないことがいっぱい。『生理で知っておくべきこと』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 ずいぶん前ですが、ひどい生理痛を緩和したくて、婦人科へ通って低用量ピルを処方してもらったことがありました。しかし、激混みの婦人科に毎週のように通っていろいろ検査してやっと処方してもらったピルなのに、肝心の…

受け身の人生から脱出せよ。『ライフ・シフト』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 リンダ・グラットンさん、アンドリュー・スコットさん、池村千秋さん(訳)『ライフ・シフト〜100年時代の人生戦略』を読みました。 変えるべきなのは、なによりも時間の組み立てだ。なにしろ、長寿化が進めば人生の時間…

騎兵研究と柔軟な思考に瞠目。『坂の上の雲 七』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 司馬遼太郎さんの『坂の上の雲 七』を読みました。 秋山好古さんの日露戦争での活躍が眩しすぎる七巻です。 夜になった。 敵のほとんどが退却し、もしくは潰走したが、しかし一部だけはなお大房身北方にとどまり、好古の…

諜報活動のモデルケースと呻吟。『坂の上の雲 六』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 司馬遼太郎さんの『坂の上の雲 六』を読みました。 六巻は秋山兄弟よりも、明石元二郎さんのロシアの内部撹乱工作がとにかく際立つ巻です。 福岡藩の出身で、かれの士官学校同窓の牧野清人が語りのこしているところでは…

頭皮を大事にしたくなる。『いい白髪ケア、やばい白髪ケア』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 数年前、それまで長く使っていたシャンプーなのに突然頭皮が痒くなり、それ以来、いろんなシャンプーも試すものの、手に取るシャンプーがなぜかかゆみを伴うものばかりになってしまいました。 なにか頭皮に良くないこと…

思い込みに気づかせる本。『見えない性的指向 アセクシュアルのすべて』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 ジュリー・ソンドラ・デッカー さん、上田 勢子さん(訳) の『見えない性的指向 アセクシュアルのすべて〜誰にも性的魅力を感じない私たちについて』を読みました。 『来世ではちゃんとします』に、アセクシュアルの女の…

美しい思い出を見つめる幸せ。『迷える夫人』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 ウィラ・キャザーさん、桝田隆宏さん(訳)の『迷える夫人』を読みました。 ドアのような緑の鎧戸は下ろされたままであった。 窓の敷居の上に花束を置こうと身をかがめた瞬間、室内から低い女の笑い声が聞こえてきた――じ…

暴力の時代で、自らの人生を振り返ること。『鉄の時代』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 J・M・クッツェーさん、くぼたのぞみさん(訳)『鉄の時代』を読みました。 著者は南アフリカのノーベル賞作家さんです。 本書はアパルトヘイト政策が崩れる頃の1990年に発刊されました。 アパルトヘイトとは、白人とそ…

投資から見る人間の心理。『せめて25歳で知りたかった投資の授業』を読んで 

おはようございます、ゆまコロです。 三木紀房さんxファイナンシャルアカデミーさんの『せめて25歳で知りたかった投資の授業』を読みました。 「まだ上がる…!」と思い始めたら危ない 「感情なんて捨ててしまえ! ロボットになるんだ」 こんなことを言われた…

アップグレードは豊かさをもたらすのか。『ホモ・デウス(下)』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。 ユヴァル・ノア・ハラリさん、柴田 裕之さん(訳)『ホモ・デウス(下)』を読みました。 神や国家といった想像上の存在を人々に信じさせたかったら、彼らに何か価値あるものを犠牲にさせるべきだ。その犠牲に伴う苦痛が…