ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

井上和彦『日本が戦ってくれて感謝しています』

おはようございます、ゆまコロです。

 

井上和彦『日本が戦ってくれて感謝しています』を読みました。

 

実際のところ、感謝されているのかどうかは置いておいて、第二次世界大戦を日本からだけでなく、他の場所や立場から見てみたいと思っていました。

 

パラオ諸島ペリリュー島に神社があることをこの本で初めて知りました。

そこに、米太平洋艦隊司令長官C.W.ニミッツ提督が日本軍に送った賛辞の碑文があるそうです。

 

碑の表面にはこんな言葉が。

 

 

TOURISTS FROM EVERY COUNTRY
 WHO VISIT THIS ISLAND SHOULD
 BE TOLD HOW COURAGEOUS AND
 PATRIOTIC WERE THE JAPANESE
 SOLDIERS WHO ALL DIED 
DEFENDING THIS ISLAND

  PACIFIC FLEET COMMAND IN
   CFIEF(USA) C.W.NIMITZ  

 

(裏面)

諸国から訪れる旅人たちよ
 この島を守るために日本軍人が
 いかに勇敢な愛国心をもって戦い
 そして玉砕したかを伝えられよ

 米太平洋艦隊司令長官
       C.W.ニミッツ

 

 「実質的に日本軍の兵力はアメリカ軍の6分の1以下だった」(ウィキペディアより)状況下で、73日にも及ぶ戦いがどのようなものであったのか、知れば知るほど苦しくなります。

 

 国を守るために尊い生命を捧げた軍人に感謝することは当然である。しかし戦後の日本人はそんな常識をいつしか忘れ去り、先人の尊い犠牲の上に築かれた ”平和” を当然のことのように享受してはいまいか。 ”平和” を声高に標榜することが良識人であると錯覚し、平和を守るための尽瘁(じんすい)や汗を軽んじてはいまいか。

 

 我々はなにかを忘れている。 ただひたすら祖国の平和と弥栄(いやさか)を願い、北の荒野にそして絶海の孤島に散華された先人達のことを。

 

事実を認識することと、自らが考えることの必要性を、強く考えさせられる本です。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。