ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

岩本麻奈『パリ在住の皮膚科専門医が教える女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』

こんばんは、ゆまコロです。


岩本麻奈『パリ在住の皮膚科専門医が教える女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』を読みました。

 

いろんな疑問が簡潔にまとめられているので、わかりやすいです。

 


「Q.泡洗顔で化粧も落ちますか?また泡立ちがいいと、よく落ちるの?
A.一般的には泡立ちがいいほど洗浄力は落ちます。

 

 いまどきの化粧品はシリコン系など多様化しているため、石けんだけではなかなか落ちません。
 下地にUVカットクリームだけを使っている場合も同様で、薄化粧と思っていても、クレンジングをしないと汚れはとれないのです。逆にいえば、石けんの泡で簡単に落ちる程度のUVカットコスメでは、その働きはほとんどないも同然、強い紫外線の害にはとてもたちうちできないのです。
」p54

 

 

私は、日焼け止めしかつけていない日は、クレンジングを億劫がっていましたが、石けんで落ちるくらいのUVカットでは紫外線に太刀打ちできない、と言われれば、確かにそんな感じがします。

 


「Q.朝用、夜用の基礎化粧品がありますが、2つ買うのは面倒だし経済的にも厳しい。わけてあるのには理由があるの?
A.朝と夜とでは、肌が求めるものが異なるのです。

 

 体温変化の1日のカーブを描く、サーカディアンリズムというのがあります。これを見ると、皮膚も1日のクール内で状態が大きく異なることがわかります。
 夜は副交感神経優位になり、最初のノンレム睡眠のときに成長ホルモンが大量に分泌されます。皮膚の代謝も盛んになり、細胞は生まれ変わります。だから朝起きたての肌というのは、とても元気。水分量はたっぷりで、皮脂量も理想的です。そういうときには、水分補給などは最低限のケアで大丈夫です。それに朝はUVカットクリームを下地にメイクするケースが圧倒的に多いので、あまり栄養分のあるこってりしたクリームをあたえても、メイクが崩れてしまうだけなのです。
 逆に夜の肌はどうかといえば、日中に紫外線やホコリ、大気汚染などと戦ったあとなので、かなり疲れています。当然のことながら水分量も減少し、逆に皮脂量は増加していて、かわいそうなくらいです。そこで夜は、水分も含めてたっぷりと栄養をあたえることが必要となります。つまり、朝用と夜用を分けることは、実に理にかなった方法といえるのです。」p62

 

実は朝と夜でケアを変えるのも面倒くさがっていました。

自分の適当さ加減が露呈します。

 

「Q.大人のニキビはなぜできるの?
A.あなたのストレスを表現してくれている、重要でありがたいサインだと思いましょう。

 

 大人のニキビは、額などの皮脂分泌活動が活発な部分にできる思春期のニキビと違って、顎やフェイスラインなど、男性でいうとひげの部分に生える部分にできやすいという特徴があります。
 同様に、皮脂分泌量の多さだけが原因でできるわけではなく、ストレスやホルモンの乱れなど、さまざまな原因が重なって起きる症状です。そのため、単に清潔を心がけるだけではなかなか治りにくいという側面があります。
 若い頃は、ニキビができやすいのはオイリー肌、というパターンが圧倒的ですが、大人のニキビは、脂っぽいというより角質水分量が全般に不足しているケースがほとんどです。つまり、あらゆる肌タイプの人が大人ニキビに悩まされる可能性があるのです。痕になるとやっかいですから、早めに皮膚科医を訪ねるべきです。」p106

 

「角質水分量が全般に不足している」というところが気になりました。

以前、違う症状で皮膚科を受診した際、何気なく「ニキビが気になっている」という話をお医者さんにしたら、問診の後漢方を出して下さり、改善したことを思い出しました。

自分に合う化粧品を探すより安価だったので、漢方を処方して下さる皮膚科があれば、ニキビで悩んでいる方におすすめです。


良いなあと思ったのが、著者のあとがきの言葉です。

 

「フランスでは、男性たちのなかにも“女性は若いほどいい”という価値観はありません。ヴィンテージのワインがそうであるように、成熟した香りを放つ女性こそ女のなかの女。そうした価値観が普遍的に存在しています。なぜならば、若さは一過性のものだということをよく理解しているからです。そして長い人生をずっと輝きながら生きていけるよう、自分の中身を常に磨き続けることの大切さを知っています。だから、パリの女性は40代になっても50代になっても“女として”とても魅力的。色っぽく艶っぽく奥が深く、若い娘に負けることがあるかも知れないなんて、これっぽっちも考えたりはしません。そして、実際に負けてなんていないのです。
 知識もコスメも美容法も大切。けれどもっとも重要なものがほかにもあるということを、パリジェンヌは身をもって教えてくれています。」p161

 

この前向きすぎる思考。美容法に振り回されすぎず、地道に行こうと思いました。

本書は全般を通して、佐伯チズさんの美容法に似ている気がしました。

読んだだけで、もうすでに肌がなんとなく好転してきたかのような気持ちになってきます。気が早すぎますけど…笑


最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

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女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識

女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識

  • 作者:岩本 麻奈
  • 発売日: 2010/08/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)