おはようございます、ゆまコロです。
アマゾンプライムビデオで『TOVE トーベ』を観ました。
原作のムーミンがとてもとても好きなので、ずっと観たかった映画です。
お気に入りのシーンは以下の場面です。
スウェーデン劇場にて、ムーミンのお芝居を練習中の俳優たちとヴィヴィカ、トーベのセリフ。
俳優 「なぜムーミントロールはいつも優しいんだ?」
ヴィヴィカ 「と言うと?」
俳優 「決して怒らない」
ヴィヴィカ 「トーベ ムーミントロールが優しいのは なぜ?
嫌われるのが怖いから?」
トーベ 「彼は臆病なの
いつも不安なのよ
愛が彼を強くする
愛を邪魔されたら怒るわ」
ムーミントロールってそういう子だよな、と思いながら、でも作中で描かれるトーベも、彼女自身が語る「ムーミントロール」像とそっくりなんだよな、と思って噛み締めながら観たシーンです。
エンディングで語られる、「トーベの愛が眩しすぎた」という舞台演出家のヴィヴィカのセリフ。
出会った当時は既に既婚であったヴィヴィカと、独身のトーベは恋に落ちます。
その後、トーベは他の男性を好きになるのだけど、それ以降もヴィヴィカとの関係は続きます。報われない恋なのに、ヴィヴィカと向かいあうときの嬉しそうなトーベ、ヴィヴィカの絵を描いているトーベが可愛らしすぎる。
それと、受話器を取ったときの「ヤンソン?」って言う電話の出方も可愛い。
婚姻関係にしばられないトーベ、眩しいぜ…。
お父さんがムーミン・コミックスの切り抜きをスクラップしたノートを、お母さんから受け取るシーン。
著名な彫刻家だったお父さんとトーベは若い頃、仕事のことでよく衝突していました。厳しかったお父さんがトーベの仕事を認めていたことが、この、お父さんが亡くなったあと渡されるスクラップブックのシーンで明らかになり、胸がいっぱいになりました。
トーベはお母さんとの結び付きも強く、彼女の死後にとても大きく落ち込んだ、という話を以前読んだことがあったので、そこが描かれるかなと思っていたのですが、ちょっと意外でした。でも良かったです。影では応援してもらってたんだ、良かったねぇトーベ、となりました。
トゥーリッキがトゥーティッキに似ていすぎる。物語の最後のセリフがとても良い。
トゥーリッキ 「タイトルは?」
トーベ 「新たな旅立ち」
トーベが絵を描いているところにトゥーリッキが訪ねてきたときのシーンなのですが、ずっとヴィヴィカのことでいっぱいだったトーベが、前に進めたことを示唆するようなセリフです。
トゥーリッキはこの後、トーベの仕事において彼女の良きパートナーになる女性ですが、ムーミンシリーズに出てくる「トゥーティッキ」の姿に本当によく似ていて、びっくりしました。名前を名乗る前からあなたのこと知ってるわ、と思うくらい。トゥーティッキ推しなゆまコロは、たびたび一時停止して眺めてしまいました。
穏やかな表情と包容力のありそうな仕草と、ユーモアを感じさせるセリフ。ムーミンシリーズのトゥーティッキ並にステキです。トゥーティッキのモデルとなった人物なんだから当たり前なのかもしれませんが。
ムーミンの姿はトーベの描くスケッチや新聞の連載漫画のコマや、お芝居などでちらっと出てくるだけなので、アニメのムーミンののほほんとした雰囲気を期待していると、だいぶ違うな感はあると思います。
ムーミンキャラクターよりも、ヴィヴィカとのラブなシーンの方が濃厚に描かれています。
しかしトゥーティッキ好きな方にはぜひ観てほしい映画です。
第二次世界大戦後、しっかり仕事を持って好きな人を諦めないトーベに、かなり元気をもらいました。
ベニー・グッドマンのSING SING SINGに合わせて踊るトーベが、笑顔のムーミントロールの姿と重なります。
こんなふうに生きたいです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。