ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

トマス・ヒューズ『トム・ブラウンの学校生活』

おはようございます、ゆまコロです。

 

トマス・ヒューズ、後藤楢根(訳)『トム・ブラウンの学校生活』を読みました。

 

かわいらしいな、と思ったのはこんなやりとりです。

 

「トムは、アーサーに最初の注意を与えた。

 

「人に話しかけられたら、男らしくはきはきと返事をするんだよ。それからこわがってはいけない。こわがるといじめられるんだ。それから、おかあさんや家の人のことなど、けっして口にしてはいけないよ。」

 

「あなたにもですか。」

 

「そのあなたなんていう、女の子のようなことばづかいがいけない。ぼくのことは、トムと呼びたまえ。―もちろん、ぼくには話してもいいんだ。喜んで聞くよ。しかし、ほかの連中に話すと、うちが恋しいのだろうとか、あまえん坊だなんていわれて、ばかにされるからな。男の子は男の子らしくするんだ。」」

 

(アドバイスの内容に賛同できるかは置いておいて。)

 

トムブラウンという名前の喫茶店が近所にあったのだけど、もしかしたらこの話から命名したのかな?と思いながら読んでいました。

 

(私が40年以上前の文学全集の中から読んでいるのもあるのかもしれませんが、)訳文が固いような気がしました。物語的には難しくないのですが、入っていきにくかったです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

トム・ブラウンの学校生活 (上) (岩波文庫)

トム・ブラウンの学校生活 (上) (岩波文庫)