こんにちは、ゆまコロです。
残暑が厳しいですね。
山寺香『誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか』を読みました。
2014年3月に、埼玉県川口市で高齢夫婦が殺害された事件のルポです。
犯人は17歳の孫で、小学4年の時から学校に通っていない居所不明児童だったということで、話題になりました。
心理的・精神的に母親の指示に逆らうことは難しい状況で起こった事件で、読んでいくと、殺害した少年よりも、それを指示した母親に責任があるように感じてしまいます。
証人尋問に立った理化学研究所脳科学総合研究センターの黒田公美医学博士は、母親へのアプローチとして、次のような言及をしています。
「(母親の)生活保護を得てもホテル宿泊やゲームセンターなどで数日で使い切ってしまうような極端な浪費は、性格という認識より、経済的計画性や衝動性の制御などに専門的支援が必要だった。保護者の支援遅れ。
親の立ち直りなくして根本的な問題解決すなわち子どもの幸せを実現するのは難しい。」
事件として明るみに出る前に、この一家になにか手助け出来ることはなかったのかと、歯がゆい気持ちになります。
辛い内容ですが、自分にも出来ることがないか、考えさせられます。