こんばんは、ゆまコロです。
川村元気『世界から猫が消えたなら』を読みました。
いいなと思った文はこれです。
「僕が何気なく過ごしてきた時間が、とてつもなく大切なものに思えてくる。僕はあと何回キャベツと一緒に朝を迎えることができるのだろうか。残りの人生、大好きなあの曲を、あと何回聴くことができるのだろうか。あと何回コーヒーが飲めるのか。ごはんは何回、おはよう何回、くしゃみ何回、笑うのはあと何回だ?
そんなこと考えもしなかった。母さんと会うときだってそうだった。それが分かっていたら、その一回一回をどれだけ大切に考えたことだろう。母さんは、僕がそんなあたりまえのことにも気付かないうちにこの世界から消えてしまった。
僕が生きてきたこの三十年間、果たして本当に大切なことをやってきたのか。本当に会いたい人に会い、大切な言葉を伝えてきたのか。」
これは、肝に命じておかねばですね…。
"キャベツ" が表紙の猫だとすると、とてもかわいいと思いました。口調とのギャップがありますが。
猫好きにはツボが多い本だと思います。