ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

村上春樹『ランゲルハンス島の午後』

おはようございます、ゆまコロです。

 

村上春樹『ランゲルハンス島の午後』を読みました。

 

村上春樹氏のエッセイ集です。

タイトルのランゲルハンス島とは、膵臓内の細胞の集合体の名であり地名ではないのですが、作中ではランゲルハンス島を空想上の概念・理想郷として実体化しているのだそうです。

 

好きな話は

「2 ブラームスとフランス料理」

「14 猫の謎」

「17 BUSY  OFFICE」

です。

 

2について。

フォークだけでフランス料理を食べることは素敵だなという気持ちになってきます。

 

17について。

村上春樹氏は

「「そば屋が忙しい」「八百屋が忙しい」というのは実感としてわかる。しかし「会社が忙しい」というのはよくわからない。」

というのだけれど、でも会社に行くと忙しいんだよなあ、と思いながら読みました。

 

そしてたった4行で、その人の人生を端的に表すことができる筆者の文章力はさすがだなと思いました。

 

旅のお供にしたり、あるいは安西水丸さんのイラストを眺めながら、寝る前に少しずつ読むのにぴったりな本だと思います。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)

ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)