ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

枡野俊明『禅が教えてくれる美しい人をつくる「所作」の基本』

おはようございます、ゆまコロです。

 

枡野俊明『禅が教えてくれる美しい人をつくる「所作」の基本』を読みました。

枡野俊明さんは曹洞宗の僧侶で、作庭家です。

 

きれいに見える姿勢や、食べる行為も修行として考える禅の食事作法など、なるほど、と思う事柄も多かったですが、私が気になったのは、道元禅師という方の言葉です。

 

「「愛語(あいご)は愛心よりおこる、愛心は慈心を種子(しゅうじ)とせり。愛語よく廻天の力あることを、学すべきなり」道元禅師『正法眼蔵

 

…慈しみの心から発する言葉は、天地宇宙をひっくり返す力があるという意味。

たとえば、母が幼子に向ける言葉など。

自分自身の利や得など全く思うことなく、欲からも遠く離れ、拙くても素っ気なくともひたすらに我が子を思う気持ちから出る言葉のことをいう。

 

→いいたいことを、思いついたまま語るのではなく、その言葉を相手がどう受け取るのかということにまず思いを巡らせる。一旦相手の立場に立ちなさいという意味。」

 

もうひとつ印象的だったのは、

「即今(そっこん)・当処(とうしょ)・自己(じこ)」という禅の言葉です。

 

「「即今(そっこん)・当処(とうしょ)・自己(じこ)」とは、

今やらなければ、いつやるときがくる、今しかない

ここでやらなければ、どこでやる、ここしかない

自分がやらなければ、誰がやる、自分しかいない

 

→過去のことは悔やまない。将来のことを不安に思わない。今、自分が置かれている場所、状況の中で、やるべきことを、自分自身で一生懸命にやる。それが生きていることだ、という禅語。」

 

他にも、「頭が冴え、肌が美しくなる禅の食事」なども、食事でこんな効果を得られたらいいなあと思ったのですが、

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◆頭が冴え、肌が美しくなる禅の食事◆

 

朝:応量器(禅宗の修行僧が使用する個人の食器のこと)中、一番大きい器におかゆ(修行始めは飯粒のない薄い上澄み)とゴマ塩(1対1)とお新香。

昼:麦ごはん、香菜(お新香)、味噌汁(以上で「点心」という)

夜:昼の点心+別菜(大根を似たものか、二つ割りにしたがんもどき)

 

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私には難しそうです。

 

立っているのも座っているのも、歩く時も修行なのがすごいなあと思いました。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。