ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

中島義道『生きることも死ぬこともイヤな人のための本』

おはようございます、ゆまコロです。

 

中島義道『生きることも死ぬこともイヤな人のための本』を読みました。

 

生きることも死ぬことも嫌な学生さん達が、中島先生とお話をする、という形式で書かれています。

 

ちょっと屁理屈っぽく聞こえるけど、よく考えると面白いかも、と思ったのが、作中で紹介されるエピクロスの考え方でした。

 

「死は、もろもろの悪いもののうちで最も恐ろしいものとされているが、じつはわれわれにとって何ものでもないのである。なぜかといえば、われわれが存するかぎり、死は現に存せず、死が現に存するときには、もはやわれわれは存しないからである。そこで、死は、生きているものにも、すでに死んだものにも、かかわりがない。なぜなら、生きているもののところには、死は現に存しないのであり、他方、死んだものはもはや存しないからである。」

 

個人的には、同じ作者の『醜い日本の私』の方がコミカルで面白かったです。

 

作中に出てくる学生さんの、どの人の意見とも自分は違うかな、と思い、あまり感情移入が出来なかったからかもしれません。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

生きることも死ぬこともイヤな人のための本

生きることも死ぬこともイヤな人のための本