おはようございます、ゆまコロです。
ポール・オースター、柴田元幸(訳)『偶然の音楽』を読みました。
偶然に醸し出される音楽とは、作中のどこに現れるのだろう?と読んでいた結果、私は、妻と離婚し放浪の旅に出たナッシュが、道中に出会った現場監督のマークスとフロイドと共に、かつての愛車に乗り込んだ時、二人の声とエンジンが作り出したメロディ―のことであると思いました。
しかし、解説では小川洋子さんは、「トレーラーハウスでのパーティの夜、デザートを運ぶナッシュが讃美歌を歌うところ」であると言っていました。
自分の解釈はまだまだだな、と思った瞬間です。
断片的ですが、この本で好きな文章はこちら。
そんなこと(他人を傷つけること)ができてしまうのも、まさにこの内なる空っぽさゆえ、この巨大な欠落の深淵ゆえなのだ。
オースターの、暴力というものへの達観した見方が窺えるようです。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
- 作者: ポールオースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/11/28
- メディア: 文庫
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