ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

ラファエル前派の軌跡展に行ってきました。

おはようございます、ゆまコロです。

 

三菱一号館美術館(東京・丸の内)にて開催中の「ラファエル前派の軌跡展」に行ってきました。

 

この日は土曜日でしたが、開館15分前で20名ほど待っていました。

(結構寒い日でしたが、敷地のお庭ではなく、建物内で待つことができました。)

 ここは入場前にチケットを持っている人も、ここで購入する人も、開館前は同じ列に並びます。

 

ラファエル前派は、1848年にイギリスで結成された絵画運動です。

イタリア・ルネサンスの巨匠ラファエロ・サンティを崇拝する当時の美術学校に反発した学生たちが、「ラファエル(ラファエルはラファエロの英語読み)よりも前の時代のように絵を描こう」という目標をもって始まりました。

 

今年はそんな同盟を応援したジョン・ラスキン(1819-1900)の生誕200年ということもあって、ラスキンが評価していたジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの絵も一緒に来ています。

 

ラファエル前派の作品にはシェイクスピアの作品を題材にしたものが多く、シェイクスピア好きなゆまコロも好きな絵がたくさんあります。

 

今回の展覧会についての感想です。

 

ターナーの絵が割とあります。

5点来てました。初期の写実的な、スケッチ的なターナーの絵も素敵だと思いました。小さいサイズの絵でも見られて嬉しかったです。

 

●山や渓谷の絵が多い印象です。

ラスキンの描いたモンブランやアルプスの風景は、山好きな人も楽しめそうです。

フォード・マドクス・ブラウンの「ウィンダミア」(イギリス湖水地方最大の湖、ウィンダミア湖のこと)が良かったです。ちょっと高い場所に展示されていて、光って若干見えにくかったのが残念でしたが…。

 

●アーサー・ヒューズの作品がありました。

なかなかお目にかかれないのですが、大好きな画家です。4作品も来ているとは知りませんでした。中には大きめの油彩もあって、正面に立った時は感動しました。

 

●作品の写真を撮れる部屋があります。

ジョン・エヴァレット・ミレイの描く人物の表情が好きです。「結婚通知ー捨てられて」という作品が今回来ているのですが、描かれている女性の表情を見ると、題名の理由がよく分かるような気がしてきます。かわいそうなのですが、つい見入ってしまいます。

そしてこの絵がある部屋が、写真撮影OK(フラッシュはNG)だったので、撮らせていただきました。この部屋は喜んで2周しました。

他に「滝」という絵も凄かったです。岩が写真みたいで、二度見してしまいます。

 

ミュージアムグッズは「スワン&ライオン」とコラボしたジャムが可愛かったです。

 

三菱一号館美術館(東京・丸ノ内)にて開催中~2019年6月9日(日)まで。

mimt.jp

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

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石川直樹展に行ってきました。

おはようございます、ゆまコロです。

 

新宿で開催中の、石川直樹さんの写真展に行ってきました。

 

以前、山好きの父(登ったりはしない)と一緒に水戸で写真を見たことがあり、印象的だったので今回も行ってみました。

 

石川直樹さんはエベレストに二度登っている写真家さんです。

 

開館10分前(この展示は11時からオープンです。)に到着すると、待っているのは4人ほどでした。

これは見やすそう、と入りましたが、昼頃出てきたら結構人が増えていました。

 

とくに登山をしない私には、見たことのない写真ばかりで興奮します。

珍しい写真もさることながら、この展示で好きなのは、石川さんが実際に使っているテントなどの登山の道具の実物が紹介されているところです。

道具に石川さんの手書きのコメントが付いているのも楽しい。

 

雪山用の膝までのブーツに、小柄な人なら入れそうな、大きなリュック、日焼け止めなどの装備も、眺めているだけでワクワクします。

 

しかしミュージアムショップにあった彼の著書の中に、

「山で食べる桃の缶詰が昇天しそうな美味しさ」みたいな記述があり、その旅の過酷さが伺えます。

 

彼が影響を受けた本たちが展示されているのも面白く、ついじっくり眺めてしまいます。

 

草原にいるペンギンの群れの写真がとても可愛くて、クリアファイルを買ってしまいました。

 

山が好きな人、写真が好きな人、ミニマムな暮らしが好きな人ならきっと楽しめると思います。

 

石川直樹

この星の光の地図を写す」

東京オペラシティ アートギャラリー(初台)にて

開催中〜2019.3.24まで。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。f:id:hamletclone:20190201194241j:imagef:id:hamletclone:20190201194340j:image

つなぎ美術館に行ってきました。

おはようございます、ゆまコロです。

 

2019年1月につなぎ美術館に行ってきました。

 

つなぎ美術館は、熊本県葦北郡津奈木町にある公立の美術館です。

去年、NHKで紹介されているのを見て、面白そうだなと思ったのがきっかけです。

 

TVでは、アーティストと住民が交流しながら作品を作る美術館の取り組みについて紹介していました。


この時は茨城から現代美術作家の富田直樹さんを招いて、津奈木町で作品を作ってもらっていました。

 

朝6時の飛行機で羽田から鹿児島空港に到着し、車で2時間弱で到着です。

(今回は次の目的地に合わせ、熊本からではなく、鹿児島空港から向かいました。

ちなみに車で行く場合は

鹿児島空港からつなぎ美術館まで→1時間25分、
熊本空港からつなぎ美術館まで→1時間18分

とのことでした。(NAVITIME調べ))


開館時間のすぐあとに入ったので、見学者はまだ私たちだけ。

 

富田さんの絵はつなぎ町の風景を描いたものがなのですが、一見するとどう見ても写真のようです。(額に入っていないからでしょうか。でも、近寄ってみると絵に見えました)
街灯や朝日など、書かれた時間帯はなんとなく分かるのに、静かな展示室で人の気配のしない風景を見ていると、時間が止まっているような不思議な感じがしました。


美術館にはモノレールが併設されていて、不知火海が見えるそうです。そこの展望台にも展示作品がある、ということでした。
ただ、2019年2月末まで工事中のため、残念ながら乗れませんでした。次に訪れる時を楽しみにしています。

 

2階建て吹き抜けの、とても居心地の良い美術館でした。
こういうお家に住みたいです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

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ルーベンス展に行ってきました。

おはようございます、ゆまコロです。

 

東京・上野の国立西洋美術館で開催中の「ルーベンス展ーバロックの誕生」を観てきました。

 

10月の土曜に行った時は、開館20分前に着いたのにすでに100人ほど並んでいたので、仕切り直して、翌月別の金曜日に行ってきました。

 

開館から1時間半後、外に人は並んでいなかったものの、中は結構混雑していました。

サイズの小さな絵の前などは、割と人が滞留しています。

 

生前から絵の注文が殺到し、弟子もたくさんいて、外交官の仕事も任されていたというルーベンスですが、たしかに一枚一枚の緻密さ、リアルさは、側で見ると圧倒されます。

 

入ってすぐの部屋に、4k映像で見られる「キリストの降架」があるのですが、女の子の頬を伝う涙の立体感の凄さ…。こんな状況下に自分が立っていたとしても、細部までこんなにくっきり見てないのでは、と思うようなリアルさで、どこを見ていいのか、しっかり見ようと思っても、かえって呆然としてしまいます。

 

かなりの数のルーベンス作品でとても見応えがありました。私が今回観たかったのは、「セネカの死」という作品です。自害を命じられ、毒を服用し静脈を切られてもまだ生きていたというセネカの、青白い表情と流れる血液の赤。尋常ではない生命力の描写が大変迫力がありました。

また、あまり観られないグイド・レーニの大きな作品(「ヒュドラ殺害後休息するヘラクレス」)があったのも良かったです。

 

ネロ(「フランダースの犬」の主人公)も憧れたルーベンス作品があるのは、ベルギー・アントウェルペンの聖母大聖堂なのだそうです。

この大聖堂は前出の映像にも出てきましたが、白が基調のゴシック様式で、とても美しい内部でした。いつか行ってみたいです。

 

東京・上野の国立西洋美術館

開催中〜2019.1.20まで。

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ムンク展に行ってきました。

おはようございます、ゆまコロです。

 

東京都美術館(上野)で開催中の、

ムンク展ー共鳴する魂の叫び」に行ってきました。

 

開館15分前くらいに到着したけれど、すでに門の前(エスカレーターを降りる前です。)には100人くらいの列が出来ていました。

学生さんの団体もたくさん並んでいます。

 

5分前くらいに開門し、エスカレーターを降りて、ようやくチケットを持っている人・持っていない人に分かれます。

 

チケットを持って進むと、チケットを切って下さるところでまた行列でした。ここで何人かずつ、区切って、ようやく展示室に入れました。

 

ただ、比較的大きなサイズの作品が多いからか、中はそれほど大混雑という感じでもなかったです。

(金曜日の開館とほぼ同時入室だったからかもしれません。)

 

床に伏せっている絵や、病の最中を描いた絵がいくつもあり、5歳の時に母親を、その9年後に姉を結核で亡くしたというムンクの、大きな悲しみが伝わってくるようでした。

それだけに、晩年の光にあふれた明るいタッチの絵には、安堵感があります。

 

「叫び」の置いてある部屋は、さすがに目の前で長く立ち止まれないよう、行列用の柵がありました。でも、列に並び直せば何度も見られます。

 

私が今回観たかったのは「疾駆する馬」という作品でした。ムンクの絵にしては、現実味のある生命力がみなぎっているというか(すみません)、躍動感があり、力強い印象を受ける絵です。

これは、彼が写真や映画など、当時の新しいメディアに関心があったことによる試みなのだとか。

 

グッズで良かったのは、ルピシア監修の紅茶です。

お茶が好きな方は、サンプルを嗅いでみて下さい。

缶も可愛い💕

 

多面的なムンクが知れて、大変面白かったです。

 

東京・上野の東京都美術館

開催中〜2019.1.20まで。

 

金曜日の開館15分前の様子。

行列は全部写真に収まりませんでした。

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小原古邨展に行ってきました。

おはようございます、ゆまコロです。

 

茅ヶ崎市美術館で2018年9月9日-11月4日まで開催の「原安三郎コレクション 小原古邨展 -花と鳥のエデン-」に行ってきました。

 

日曜日、埼玉県の自宅を朝7時に出て、茅ヶ崎の駅前でお茶をしながらのんびり歩き、9時半頃到着しました。
NHKの番組で取り上げられたからか、結構混雑していました。10時の開館の30分前に5組ほど並んでいた列は、開館10分前には100人近くの行列に。

 

オープン前に、美術館の方から
・入ってすぐの展示室が混雑するので、全2部屋(春夏編と秋冬編)ある展示室にばらけてほしいこと。
・写真撮影OKだが、苦情が多いので、2ショットみたいに個人で作品を独占するように撮らないでほしいこと、気に入った写真のみの撮影にとどめてほしいこと。
という注意がありました。

 

入ってみると鳥をモチーフにした作品が多かったです。
ダイナミックな動きで、かつ羽の構造まで細かに表現されているので、特に鳥好きでなくても引き込まれます。つがいの作品や、温め鳥(ぬくめどり=大きな鳥が小さな鳥を足に乗せて、カイロのように暖を取ること。)などもあり、いろんな仕草にほほえましくなります。

 

展示品のほとんどが小原古邨の作品だったので、広さの割にはかなり見ごたえがありました。


ひとつひとつが短冊3枚分くらいの大きさなので、どうしても一枚をじっくり見る時間が長くなり、すぐに人が滞留してしまいます。

あまりに緻密なので、父は入口で虫眼鏡を借りて見ていました。

 

一筆箋と、踊るキツネのクリアファイルが欲しかったのですが、どちらも売り切れでした。

 

会期の前期と後期で展示品は総入れ替えとのことだったので、もう少し早く訪れていれば、と思うと残念です。

 

動物好きな方は楽しめると思います。

おすすめです。

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