ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

岩田正美『現代の貧困ーワーキングプア/ホームレス/生活保護』

おはようございます、ゆまコロです。

 

岩田正美『現代の貧困ーワーキングプア/ホームレス/生活保護』を読みました。

 

岩田正美先生は、社会福祉学者さんです。

少し前の本ですが、そうかも、と思うところがいくつかありました。

 

◆結婚しないということ

「たとえば20代男性は年収500万円を超えると、30代男性は年収300万円を超えると、既婚率が50%を超える。つまり近年の晩婚化・非婚化は、結婚したくない男性増えたために生じたというよりは、フリーターや無業者が増える中で、結婚したくてもできない人が増えたために生じたといえるのではないだろうか。」

 

◆積極的な反貧困政策を

「“改革”の基本方針は一律負担増・給付減にあるが、いちはやくそれが断行されたのは、文句を言いそうにない「不利な人々」が影響を受ける制度においてである。

 

 このような逆方向を向いた社会保障改革を断行するのは、経済さえ活性化すれば貧困も格差もどこかへいってしまうという楽観的すぎる思いこみがあるからだろう。だがもちろんそうなる保証はどこにもない。

 

 競争力の強化がいつも叫ばれているような社会では、経済は改善しても「特定の人々」の生活は少しも改善されない可能性が高い。そこで、こうした楽観論を排して、今日の社会経済状況の変化に対応した社会保障制度や労働政策への「抜本的」転換を求める声も少なくない。」

 

やや具体性に欠けるというか、では自分には何ができるだろう、という気持ちなりましたが、いわんとするところは何となく分かりました。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)

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