ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

城山三郎『指揮官たちの特攻 幸福は花びらのごとく』

こんばんは、ゆまコロです。

 

城山三郎『指揮官たちの特攻  幸福は花びらのごとく』を読みました。

 

印象に残ったのは、第一神雷特攻隊を率いる、野中五郎少佐の言葉です。

 

「「戦闘機の十分な掩護あってのことなのに、こんな作戦はなっとらん。こんなの戦争ではない。どうか特攻をやめさせてくれ」一部下にできることではないと承知の上で、なおそう言い置かねば気の済まなかった野中の憤り。 

  堕ちて行く機の中で、歯ぎしりする形相が目に見えるようである。」

 

とても大っぴらには口に出来なかったであろう状況を想像すると、胸が痛みます。

 

興味深い記述はいくつかあるのですが、個人的には文体に気持ちが乗せられないというか、感情移入しにくくて少し残念でした。

作中の指揮官あるいは、当時の状況下での皆の気持ちなのか、はたまた筆者の考えなのか、一見分かりにくくなる文章が時々あり、読む手が止まってしまうことも。

しっかり読んだつもりですが、うまく理解できず、申し訳無さが残る読了感でした。

 

うまくお伝えできずにすみません。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく (新潮文庫)

指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく (新潮文庫)