ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

アンドレ・アシマン『君の名前で僕を呼んで』

こんばんは、ゆまコロです。

アンドレ・アシマン、高岡香(訳)『君の名前で僕を呼んで』を読みました。

 

映画を先に観ましたが、17歳と24歳(どちらも男性)が、くっつきそうでなかなかくっつかない、恋の駆け引きを見ていると、こちらまでモジモジした気持ちになってきます。誰かと観るのは気まずいというか、ちょっと恥ずかしい感じでした。

でも北イタリアの風景はとても素敵でした。

 

主人公が幸せだったときの思い出をとても大事にしているので、自分も本当は違う場所にいながら、ここにいるという夢を見ているような、不思議な感覚になりました。

 

映画は悲しみの最中に終わるのですが、原作では時間がもう少し進むので、主人公は少し大人になっています。なので多少救いがあるというか、穏やかな気持ちになれます。

 

個人的には、主人公とその家族がユダヤ人であるために、受け入れる院生によってはギクシャクしたり、またそのことを、臆せず外に出したりできるようになる描写が興味深かったです。

 

エリオ(主人公)には真っ直ぐな心のまま、深みのある人生を歩んでいってほしいと思いました。

 

読んで下さってありがとうございました。

 

君の名前で僕を呼んで (マグノリアブックス)

君の名前で僕を呼んで (マグノリアブックス)