ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

自分を強く持つ。『鋼の自己肯定感 最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣から開発された“二度と下がらない”方法』を読んで

おはようございます、ゆまコロです。

 

宮崎直子さんの『鋼の自己肯定感 最先端の研究結果×シリコンバレーの習慣から開発された“二度と下がらない”方法』を読みました。

 

 世界中から優秀なエンジニアたちが集まってくるシリコンバレー。個性、 自由な発想、そして行動力が重んじられるこの場所には、「自分は自分のままで大丈夫」という鋼の自己肯定感を持った人々が集まっている。 実は、その陰には無数の「失敗」があるのだけれど、誰も「失敗」を責めないし、「失敗」を「失敗」と思っていない人々が、次の次代を担う新しい製品、サービスを次から次へと生み出している。


 年齢・性別・出身なんてどうでもいい ~面接で聞いてはいけないこと

 

「性別」「結婚しているかどうか」「子どもがいるかどうか」「国籍」「年齢」「宗教」「身体の障害の有無」。これは、アメリカで企業の採用面接官が仕事の応募者に聞いてはいけない質問のリストの一部だ。
 性別や、生年月日も履歴書に書かないし、これらが容易に分かってしまう写真も決して貼らない。学歴も卒業した学校や学部の名前は書いてもいいけれど、年齢のヒントになるので卒業年度は書いてはいけないし、面接官は聞いてはいけない。そして、「結婚していますか?」「子どもはいますか?」などという質問は法律で固く禁じられている。これらのリストにある事柄で差別することなく、全ての人に雇用の機会を平等に提供するようにするためだ。
「私は若すぎるから」「私は歳をとっているから」「私は女性だから」「私はトランスジェンダーだから」「私は子どもがいるから」などと、自分で自分に制限を設けてしまわない限り、自分が今何歳でも、シングルだろうが、子持ちだろうが、性のアイデンティティにかかわりなく、たくさんのチャンスがあって、いろいろなことに自分らしく堂々とチャレンジできる制度が整っている。

 

 自分が何歳だと思って生活するかが身体に与える影響を調べた実験として、ハーバード大学のエレン・ランガー教授による「反時計回りの実験」がある。70代の被験者を何名か集めて、20年前の内装の建物で、20年前に着ていた洋服を着て、外部との接触を一切絶ち、あたかも20年前のような環境で5日間過ごして、実験前と実験後の被験者の見た目や視力、聴力、柔軟性など身体の機能を比較した実験だ。
 その結果は驚くべきものだった。「手先が器用になる」「見た目が若くなる」などなど。 実際に被験者たちは若返ったのだ。

(p46)

 

「反時計回りの実験」、面白いなと思いました。ということは、実年齢だと思って生活しないほうがいいってこと?そのうち自分でも自分がいくつなのか分からなくなっちゃいそうですが。

性別も、学校の卒業年度も、写真も貼らない履歴書。日本もこうなる日がくるのでしょうか。

 

シリコンバレーのリーダーたちは、昭和の時代から、自分のワクワクドキドキを大事にすることが成功の秘訣だと知っていた。 アップルの創設者、スティーブ・ジョブズもその一人。
 ジョブズは、有名なスタンフォード大学卒業式のスピーチでこう述べている。


「点(自分のワクワクに従ってやった個々のこと)は、それをやっている当時は、将来一体なんの役に立つのか分からない。でも後から振り返ってみると、点と点が明らかに繋がっている(自分の仕事にとても役に立っている)ことが分かる」


 この「点」の例として、ジョブズは大学を中退した後に聴講したカリグラフィーの授業を挙げている。養子としてブルーカラーの両親のもとで育ったジョブズは、当時大学院生だった生みの母親との約束で、大学に行かなければならないことになっていた。
 でも入学してみると、必須科目はつまらない授業ばかり。両親が生涯をかけて貯めたお金をそんなことに使ってはもったいないと大学は辞めて、本当に自分が興味ある授業を聴講することに。
 当時ジョブズが通っていた大学には、カリグラフィーを駆使した素敵なポスターがあちこちに貼られていた。美しい文字に惹かれたジョブズは、カリグラフィーのクラスを聴講し、いろいろな書体があること、文字と文字の間隔を調整することなど、どうしたら美しい文字を作れるかについて学んだ。ジョブズは当時、これが将来の仕事にどう結びつくのかは全く分かっていなかった。
 ところが、この時の経験は10年後アップルでそのまま活かされた。アップルコンピュータがクリエイターに支持された理由の1つは、このようにジョブズが「美しさ」が分かる男だったから。繊細な美しさは無視したWindowsとは異なり、Macは最初からフォントが豊富で、フォントの幅・間隔などを調節する機能が充実していたのだ。
 このように自分のワクワクに忠実にどんどん好きなことをするということの他にも、ジョブズのスピーチにはシリコンバレー式自己肯定感の真髄が随所に散りばめられている。
「君の時間は限られている。 だから誰かの人生を生きて、時間を無駄にしないで。常識(ドグマ)に囚われるな。それは、他人が考えたことを鵜呑みにして生きるってこと。他人の意見に惑わされて、自分の内なる声を見失うな」
 常識なんかどうでもいい。 大事なのは自分軸で生きること。自分の内なる声を聞いて、自分で考えることだとジョブズは述べている。彼のスピーチの締めくくりはこうだ。


「常に貪欲であれ。 常に愚かであれ」

 

「常に貪欲であれ」というのは、現状に満足せずに新しいことに挑戦し続けろ、 常に上を目指せということ。「常に愚かであれ」というのは、本当に愚かなことをしろと言っているのではなくて、リスクを回避したがる普通の人が見たら「なんてバカなことを」と思うようなことでも、自分がやりたいことならどんどんやり続けるような人間であれという意味だ。
 ジョブズは自分が設立したアップルから一度追い出されて辛かったこと、その時に出会った奥さんと素敵な家庭を築けたこと、そして、自分の病気のことにも同じスピーチの中で触れている。
 このように、スピーチの中にも仕事のことだけでなく、自然に家族のこと、病気のことなどが入ってくるのもシリコンバレー式自己肯定感の特徴だ。仕事はもちろん大事だけど、家族も大事、趣味も大事なのだ。
 仕事だけでも家庭だけでもない。どれも大事な自分。病気にもかかる自分、会社を追い出された自分、全ての自分をありのまま受け入れて、そんな自分のことを堂々と人前で話す。これこそ、真の自己肯定感を持った状態なのだ。

(p50)

 

自信のある部分だけでなく、弱みも堂々と見せるのが潔いですね。

確かに聞き手にも親しみや共感が生まれそうです。

そもそも自己肯定感を上げたり下げたりしているものは何なのか。筆者は、その要因を4つに分けています。

 

自己肯定感を上げ下げする4大要因
要因その1:
他人からの評価


「友人に女子力が低いと言われて自己肯定感が下がった」
「上司に褒められたから自己肯定感が上がった」
 このように他人からの評価で、日常的に自己肯定感が上がったり、下がったりしている人は多いだろう。恋人に振られて自殺してしまう、あるいは逆に振った恋人を殺してしまうという極端なニュースも耳にするが、これは恋人に振られたことで自分が全否定されたと感じ、自己肯定感がゼロに近い状態になってしまったことが原因だろう。
 フランスのミシュラン三つ星レストランのシェフであり様々なフードビジネスを手掛けた実業家でもあったベルナール・ロワゾー氏は、2003年自らの手で命を絶ってしまった。ミシュランとは別のレストランガイドで低評価を受け、ミシュランの三つ星を失うのではないかと恐れていたという。
 氏の死後に発行された「ミシュランガイド」では、氏のレストランは三つ星評価を維持していた。「Burgundy Stars」という本には氏がチームを組んで最高の素材を追い求めたこと、多額の資金をかけてレストランを改装したことなど、三つ星を獲得するために、ありとあらゆる手を尽くしたことが克明に記されている。

 

 なぜ我々は、これほどまでに人の評価を気にしてしまうのだろうか?
一つには、人間が自分一人では何もできない状態で生まれてくることが関係している。自分でお金を稼ぐことができない子どもは、親の言うことを聞くしかない。親を怒らせてしまったらご飯を食べさせてもらえないかもしれない。
子どもも親も意識していないかもしれないが、子どもにとっては親からの評価はサバイバルに関わるのだ。そしてほとんどの親は子どもが学校でも先生の言うことをよく聞いて、よい子でいることを期待する。だから先生からの評価にも、やはり自らの生き残りがかかっている。

 

 他人からの評価への過剰な依存から脱却するには、幼く無力だった頃に身につけてしまった「人から評価されないと生きていけない、だから人から評価してもらうために行動する」という思い、そして行動パターンに気づき、それを意図的に書き換えることだ。
 詳しくは後の章で説明するが、大人になったあなたは、他人から評価されなくても、もはや死ぬことはない。他人に認めてもらうことを、あなたの行動の動機にする必要はない。

 多くの人から高評価をしてもらえれば、もちろん嬉しいだろう。しかし他人からの評価に絶対的な力を与えている限り、あなたの自己肯定感はジェットコースターのように、激しく上がったり下がったりするだろう。他人があなたに下す評価は、究極的にあなたにはコントロールできない。不可能を追い求めている限り、安定した自己肯定感、そして心の安らぎは決して得られない。

 

 あなたが他人の評価に大きく影響を受けているならば、すぐできることは2つある。
 まず、自分は他人からの評価を気にしないと決意すること。あなたがシェフなら、あなたが生きる一番の目的を、三つ星を取るという自分でコントロールが効かない他人の評価に置くのではなく、常に最高の食材で心を込めて作ったマイベストの料理を、最高の雰囲気で多くの人に提供するという自分でコントロールできる目標に置き換えることだ。
 そしてもう1つ。あなたを常にけなしてくる人、あなたに言葉の暴力を浴びせてくる人がいるなら、その人とは付き合わないこと。それが家族や職場の上司、学校の先生であれば、家を出る、職場や学校を変えるという手段が必要な時もある。


要因その2:
他人との比較における自己評価


「Aさんがものすごい人脈を持っていることを知って自己肯定感が下がった」
「自分の給料が平均以上であることが分かって自己肯定感が上がった」
他人の自分に対する評価だけでなく、自分が自分に下す評価によって一喜一憂し、自己肯定感が常に上がったり下がったりしている人も多いだろう。他人との比較における自己評価に左右されてしまうのは、幼い頃からあなたが身につけてきたあなたの人生観に起因している。
 できる限りいい成績を取って、できる限り偏差値の高い大学に入り、できる限り有名な会社に入って、できる限りいい人と結婚し、できる限り会社で出世すること。それが人生の成功だと信じて、勉強に励み、就活、婚活に励んできた人は少なくないだろう。
 それが生きるということ、人生だと思い込んできたとしたら、当然、人よりもいい成績、よりもすごい人脈、人よりも多い給料が、人生での成功であり、生きる意味だということになる。だから他人との比較による自己評価で、自己肯定感も上下してしまう。

要因その3:
失敗と成功


「起業に失敗して自己肯定感が下がった」
「地元のマラソン大会で一位になって自己肯定感が上がった」
これまであなたが失敗や成功に振り回されてきたとしたら、それはあなたの生きる目的、失敗や成功の定義が原因だ。逆に言えば、鋼の自己肯定感を持つ自分になるには、生きる目的を根本から考え直し、失敗や成功の定義を書き換えればいいだけである。


 スタンフォード大学心理学教授のキャロル・ドゥエック氏は著書『マインドセット』の中で、「人はいつでも変われる」という「成長マインドセット」を持って生きるか、「人の性格や能力は固定していて、人は変わることはできない」という「固定マインドセット」を持って生きるかで、 人生は2つに分かれると述べている。
 ドゥエック教授は、子どもたちが様々な難易度のパズルを解くのを観察しているうちに、2種類の子どもがいることに気がついた。同じパズルを繰り返し解く子ども。失敗を恐れず次から次へと難易度の高いパズルに嬉しそうに挑戦する子ども。
 ドゥエック教授によると、「人の性格や能力は固定で変わらないと信じ、固定マインドセットで生きている人は、自分が元々持っている能力を証明することが人生の目的だと考えている」と述べている。先のパズルを解く子どもたちでいえば、前者がこちらに該当する。このような固定マインドセットの人は1つ成功を収めたら、それ以上は挑戦しない。難しいことに挑戦して失敗しようものなら、自分は能力がないということになってしまう。だから失敗をひどく恐れる。
 一方で、人の性格や能力はいつでもいくらでも変えられると信じて生きている成長マインドセットの人は、自分の能力を証明することに意味を感じない。今の自分の能力をさらに伸ばすことが生きる目的なので、失敗を恐れるどころか、失敗をそもそも失敗と思うことなく、新しいことに次から次へと挑戦していく。嬉しそうにどんどん難易度の高いパズルに挑戦していった子どもたちは、こちらだ。

 成長マインドセットを持てば、「起業に失敗した」というのは、「起業に成功するまで粘らなかった」と捉え直すことができる。「地元のマラソン大会で一位になった」というのは、そのマラソン大会は自分には簡単すぎる大会なので、今度は全国大会に出てみようとか、トライアスロンに挑戦しようということになる。
 成長マインドセットを常に持てば、失敗と成功の定義がガラリと変わる。 成長マインドセットの人にとっての失敗とは、失敗を恐れて新しいことに挑戦しないこと。つまり、彼ら彼女らにとっては、失敗を恐れて同じ難易度のパズルばかり解くことが失敗なのだ。
 そして成功は、今よりも能力を伸ばすことに意義がある。たとえ新しいパズルが難しくて悪戦苦闘しているように見えても、能力を伸ばすこと自体が成功なので、本人は新しい挑戦を楽しんでいて、挑戦している自分イコール成功者と捉えているのだ。

 

要因その4:
不測の事態


「病気や事故で寝たきりになり自己肯定感が下がった」
しに当たって自己肯定感が上がった」
 世の中には、病気や事故で寝たきりになりながらも自己肯定感を高く保てる人、宝くじに当たって瞬間的に自己肯定感が上がったように錯覚し、浪費やギャンブルや酒や女に走った結果、結局宝くじに当たる前よりも貧乏で不幸になり自己肯定感も最低になってしまう人もいる。
 スーパーマンを演じた俳優、クリストファー・リーブは前者だ。彼は4歳の時、馬術競技大会に出場中、落馬して脊髄(せきずい)を損傷してしまう。三人の子どもの父親であり、再婚相手と事故の3年前に結婚したばかりだった。
 人は乗り越えられない試練は与えられないと言われるが、4歳の若さで肩から下が麻痺してしまい人工呼吸装置なしでは自分で呼吸すらできなくなったスーパーマンの絶望感は、想像するに堪え難い。
 子煩悩で仕事をしていない時は子どもや奥さんとスポーツ、アウトドアアクティビティをする時間をとても大切にしていた。そんな優しいクリストファーは、仕事ができなくなったことだけでなく、父としてそして夫としての役目を果たせなくなってしまったことを嘆いた。
 当初は自殺も考えたと自伝に記されている。けれども、家族の支えと、彼のものすごい意志の力で、クリストファーは医師から絶対に無理だと言われたことを次々と可能にしていく。 

(p88)

 

 

どれもこれも、そりゃ上がったり下がったりするでしょうと十分思えることなのですが、個人的には、自己肯定感を上げ下げするものとしては、要因その1の他人からの評価が一番自分当てはまりやすかなと思いました。

「他人に認めてもらうことを、あなたの行動の動機にする必要はない」、肝に銘じたいと思います。

 

これらを踏まえて、自己肯定感を手に入れるためのプランとしては、次のようになります。

 

 鋼の自己肯定感を手に入れるためのプラン


要因その1 :他人からの評価に影響を受けているあなたの課題

■言葉、思考、行動を変えて、他人からの評価が気にならない自分を作る
■言葉の暴力を浴びせる人とは付き合わない

 

要因その2: 他人との比較における自己評価に影響を受けているあなたの課題
■競争社会を卒業して、共創社会に引っ越す
■自分を縛っている常識に気づき手放していく

 

要因その3: 失敗と成功に振り回されているあなたの課題
■言葉と思考を変えて、失敗と成功をあなたの中で再定義する
■新しい失敗と成功の定義に基づき、行動していく

 

要因その4: 不測の事態に振り回されているあなたの課題
■言葉と思考を変えて、「不測の事態」のあなたにとっての意味を捉え直す
■あなたは常に偉大な力に守られていることに気づく

 

(中略)まずは「自分と真正面から向き合っている私、えらいね!」と労(ねぎら)ってあげよう。そして「大丈夫、私は変われるからね」と励まそう。
 具体的な方法は、今分からなくても大丈夫。 カーナビを使って車で旅に出るイメージをしてほしい。あなたは「鋼の自己肯定感」という最終目的地を既に入力した。大まかなルート、そしてどこに難所があるのかやその対策、回避法も把握した。
細かいステップを全部一度に知る必要はない。1つずつ理解、実行していけば必ず目的地に辿り着く。

(p108)

 

そしてこの本で最もいいなと思ったのは、リフレーミングについての章です。

 

 フレーミング~シリコンバレーの住人に学ぶ、ポジティブシンキングの極意


 自己肯定感を上げ下げする4番目の要因は、「不測の事態に振り回される」ということだった。自然災害、病気、事故などの不可抗力が働いて、人生が激変し、自己肯定感も下がってしまったとしたら、「リフレーミング」を使ってみよう。
フレーミングとは心理学の用語で、事象をポジティブに捉え直して、受け止め方を変えること。シリコンバレーの住人は、このリフレーミングの達人だ。例えば次のように行う。


■事象その1: 会社から突然解雇された。
・リフレーミングする前のネガティブな捉え方:自分はなんてついてないんだろう。酷い会社だ。困った。これからどうしたらいいのだろう。 恥ずかしい。悲しい。
・リフレーミングした後のポジティブな捉え方:すぐに貯金が尽きることはない。自由に使える時間ができたんだから、しばらく休暇を取って心と体を休めよう。そうだ! この際、新しいことを学んでキャリアチェンジしよう。 前から考えていたアイデアで起業するのもいいかも。ワクワクしてきたぞ、楽しい!


■事例その2: 癌だと分かった。
・リフレーミングする前のネガティブな捉え方についていない。治療費はいくらまで膨らんでいくんだろう......。仕事はどうなるのだろう? 死んでしまうのだろうか?お先真っ暗で怖い。
・リフレーミングした後のポジティブな捉え方:振り返ってみると、自分は働きすぎていた。
暴飲暴食して、エクササイズもしていなかった。これは、もっとゆっくりして、ヘルシーな食事をとり、エクササイズもしたほうがいいというお知らせだな。 保険もあるし、理解ある上司に話せば、仕事がなくなることはないだろう。今の時代は癌が完治する人もたくさんいる。笑うことが癌の治療にもなると聞いた。今日から毎日一本コメディを観ることにしよう。なんだか楽しくもなってきたぞ!


トラウマを成長の糧に変える

~トラウマ的な過去を許すことで自己肯定感は上がっていく


 戦争や自然災害、暴力、事故や犯罪などに巻き込まれ、それがPTSD (Post Traumatic Stress Disorder)になる、つまりトラウマになることがある(PTSDとトラウマは同じ意味で使われていることも多いため、本書でもそのようにする)。その結果、どうして自分がこんな酷い目に遇わないといけなかったのか、神様から見放されているのか、自分は生きる資格がんな気持ちが続くことがある。

 

 けれども様々な研究の結果、トラウマを経験した約半数は、それを克服し、克服ところかPTG (Post Traumatic Growth、 心的外傷後成長)、つまりトラウマ後の精神的成長を遂げているのだ。
 トラウマを受けた時、オプションはトラウマをずっと引きずるのか(マイナスの状態)、トラウマを克服するだけで終わりにするか(ゼロの状態)、その2択ではない。トラウマを糧に、精神的に大きく成長する (プラスの状態)という3番目のオプションがあるのだ。
 『夜と霧』の作者であるヴィクトール・フランクル氏は、PTGを経験した一人。ユダヤ人として強制収容所に入れられ、家族を殺され、自分自身も生死をさまよいながら収容所から生還した後、代表作となる『夜と霧』を書き上げ、精神科医として活躍し、精神的に大きな成長を遂げている。

(p188)

 

トラウマを受けた後の三番目のオプション、いいですね。

実際にこころに大きな傷を負った後にそんなふうに切り替えるのは容易ではないと思うけど、覚えておこうと思います。

 

最後に、鋼の自己肯定感を育てるためのヒントをご紹介して、終わりとします。

 

 鋼の自己肯定感を育てるための「行動」のワーク

 

「したいこと、したくないことリスト」の他にも、次のようなリストを作ってみることもお勧めだ。


■死ぬまでにやりたいことリスト
■余命1年ならやりたいことリスト
■なんでもできるならやりたいことリスト

 いずれも日付を書いて思いつくままにリストを作ったら、しばらく見ないでおいて、半年後、1年後にもう一度作って、以前のリストと見比べてみることをお勧めする。自分が本当にやりたいことが浮き彫りになるはずだ。

(p210)

 

「自然とふれあう」「昼寝をする」など、幸せホルモンを分泌する行動の習慣を身につけることも、ポジティブなループに入るためにおすすめとのことです。

 

今年もリラックスして参りましょう。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。