おはようございます、ゆまコロです。
古川日出男『gift』を読みました。
柴田元幸さんが書いた帯に惹かれて手に取りました。
短編集ですが、この中で好きな話は2つあります。
この店の主人に叱られて、ぼくは初めて焼き鮎が頭からまるごと食べられるんだと知った。無知という状態はばあいによっては幸いであり、人生にいろいろと意外な喜びをもたらす。
「光の速さで祈っている」
猫を引き取る話です。
新しいことをいつも怖がらずに受け入れられる心でいたいと思いました。
それは「ありうべからざる遭遇」で、もはや世間とはふれあうことはなかろうと意識していた自分には、世間の側が自分を翻弄するために念入りに準備したトラップにも感じられた。
「ぼくは音楽を聞きながら死ぬ」
この、穿った見方がなんかいいと思います。
現世ではない世界を見る時、音楽が聞こえる、と言った妻のことを思い出しながら、飛行機に乗る男性の話です。
嫌いな感じではないのですが、あとの話は、よく分からないものも多かったです。
最後まで読んで下さってありがとうございました。