ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

下園壮太『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』

おはようございます、ゆまコロです。

 

下園壮太自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』を読みました。

 

ちょっとしたことで落ち込んだり、動揺したりする自分に気が付くと、精神的な強さを得るためには、何が必要なのかなと考える時があります。

 

本書で、なるほど、と思ったのは以下の個所です。

 

●「今、自分はムリをしている」という自覚を持つこと。

「例えば、砲弾が雨あられと落ちてくる戦場なら、どんな人でも、1ヶ月で、だめになる。人として正常な判断や思考ができなくなるのだ(実際には5%ほどの人間は戦場に適応する。ちなみに、それらの人は平和な社会では、犯罪者であったり、暴力的行為が問題になっていた人たちだ)。

 

 私たちの経験では、海外などでのこれまでとは異なる環境の中で、精神的にも緊張する作業を続ける場合なら、3ヶ月。日本の中で、残業続きの日々が続く場合なら、1年。これが限界だ。もちろん目安に過ぎない。人間には、動物として「動き続ける」限界がある、という事を意識してもらうための目安だ。

 

 ムリをしていると自覚できたら、次の二つに気をつけるといい。

 

 一つは、とにかく「睡眠」を確保すること。睡眠は疲労回復の特効薬だ。

 もう一つは、「動的ストレスケア※を控える」こと。

 

※動的ストレスケア…ドライブ、海外旅行、スポーツなど。ストレス解消法は「動」と「静」をもつ。」

 

●ストレスを軽減する「昨日の振り返り」エクササイズ

「夜寝る前、電車での帰宅時あるいは朝の出勤、朝夕のトイレの時間、ほんの1分でいい。昨日(今日)の良い所三つ、悪いところ一つ。改善策。という振り返りをすることを、習慣にするといいだろう。

 

 1人でやる時は、ノートか何かに、日記代わりにメモしておくと、あとで読み返しても、幸せな気分になれる。」

 

確かにこの「昨日の振り返り」エクササイズは、ちょっとうまくいかない時に見返したら、前向きな気分で過ごせそうな気がしました。

 

また、著者は「ムラのない仕事をするために」、

“ 目の重さ、肩の張りなどの疲労の兆候を発見したら、気付かないふりをしないこと、体にブレーキをかけるように ” と言っていて、これもいいなと思いました。

 

本書に流れる、終始思いやりのある優しい語り口が、自衛隊というシビアな組織を円滑に動かしているのかな、と思うと、少し力が湧いてくるようです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。