ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

ブレネー・ブラウン『本当の勇気は「弱さ」を認めること』

おはようございます、ゆまコロです。

 

ブレネー・ブラウン、門脇陽子(訳)『本当の勇気は「弱さ」を認めること』を読みました。

 

 筆者はヒューストン大学ソーシャルワーク大学院の研究者です。

 

心に残ったのはこちらの話です。

 

●自分に厳しい人は他人にも厳しくなる。

「皮肉なことに(当然でもあるが)、私たちは自分自身が恥を感じやすい領域で、自分より劣る人を批判する傾向がある。自分の子育てに満足している人は、他人のやり方をとやかく言わないし、自分のボディイメージに不満のない人は、他人の体重や容姿を笑いものにしたりしない。他人にきつくなるのは、誰かを踏み台にして、自分の恥から目を背けたいからである。

 

だがそれは人を傷つけるだけで、恥から逃げるのに何の効果もない。ところがこの悪しきパターンは人から人へ、親から子へと広まりやすい。」

 

●喜びのさなかの不吉な予感

「ある60代前半の男性はこう語った。「昔は、最悪の事態を予期しておくのが最高の処世術だと思っていました。最悪のことを考えておけば、いざそうなっても心構えができているし、もし起きなければそれはそれで喜ばしいと。

ところが、ある日それは間違っていたということを、もっともつらいかたちで思い知らされたのです。私たち夫婦は自動車事故にあい、妻だけが亡くなりました。言うまでもなく、最悪の事態を予期したからって、何の心の準備にもなりませんでした。それどころか、どうして妻がいたすばらしい時間を心から楽しまなかったのかと悔やんでいます。今、妻のためにできることは一瞬一瞬を心から楽しんで生きることだけ。もし妻がここにいてくれればと思いますよ。やっと楽しみ方がわかったのだから。」

 

●「喜びの瞬間にしばしば忍び寄る傷つくことへの不安は、悲劇の警鐘ではなく、何かに気づかせようとする合図でもある。それが何の合図か気づいたとき、私は目からうろこが落ちる思いがした。喜びのさなかの不安の揺さぶりは、感謝へのいざないなのだ。目の前にいる人、人とのつながり、今の瞬間が、どれほどありがたいものか認めなさいと、いざなっているのである。

 

感謝は、喜びのさなかの不安な予感に対する解毒剤だ。喜びに心を開ける人は例外なく、感謝を実践することの大切さを口にする。」

 

読んでいて、ドキッとする話がいくつもありました。良かったです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

本当の勇気は「弱さ」を認めること

本当の勇気は「弱さ」を認めること