おはようございます、ゆまコロです。
丹羽宇一郎『死ぬほど読書』を読みました。
読書のスタイルについて書かれた本が気になるときがあります。
作者の丹羽さんは、伊藤忠商事の社長さんだった方です。
共感できるな、と思ったのは、「欲望をどこまでコントロールできるか」という箇所です。
「栄養を摂らなければ生きていけないように、心にもまた栄養が必要です。その栄養となるのが読書です。
心に栄養が足りないと、人のなかにある「動物の血」が騒ぎ出します。ねたみ、やっかみ、憎しみ、怒り、利己心、自暴自棄、暴力的な衝動など、まるでジャングルの獣のごとく次々と表出する動物の血は、負の感情を生み出します。
新聞の三面記事や週刊誌の記事は、たいていこの動物の血が引き起こした事件やスキャンダルで埋められています。
(中略)極限状態に追い詰められた人間は、動物の血が強くなります。ジャングルで死線をさ迷った兵士が仲間の死体を食べたという話は事実です。倫理的な問題をはらみますが、戦争はまさに「動物の血」を激しく煽るものです。
戦争が引き起こした数え切れないほどの悲劇を見れば、人の心がいかに弱いものであるか、そしてその鍛錬がいかに難しいものであるかがわかります。だからこそ、そのことを十分に自覚しながら、心を磨かなくてはいけないと思います。」
丹羽さんは「読んだ本をノートに書き写している」と知り、興味を持って手に取りました。
本好きな知り合いはいても、読書ノートを付けている人にはまだ会ったことがなく、どんな感じなのか気になったからです。
でもノートの写真は載っていたけれど、遠目すぎてよく分かりませんでした…。
今度、子供の頃の丹羽さんがよく泣いたという「次郎物語」(下村湖人)を読んでみようと思います。
最後まで読んで下さってありがとうございました。