ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

W.シェイクスピア『ヴェローナの二紳士』

おはようございます。ゆまコロです。


W.シェイクスピア、小田島雄二(訳)『ヴェローナの二紳士』を読みました。

 

この話は、シェイクスピア初期の喜劇とされています。(書かれた時期は不明。)


登場人物の数はシェイクスピア作品にしては少なめですが、メインの二人が同じ女性を好きになったり、女性が男装したりするので、途中でよく分からなくなります。


二人の紳士(一人は恋人無し、一人は恋人有り)のうち、一人(恋人無し)がミラノに行き、そこで出会った女性と恋に落ちますが、遅れてミラノにやってきたもう一人の紳士(恋人有り)も、同じ女性を好きになってしまい、話がややこしくなります。


二人から同時に求愛された女性シルヴィアが、プローテュース(恋人有り)からの手紙を受け取る場面が面白いです。手紙を持ってきた男性は、プローテュースの元恋人・ジュリアが変装した小姓というところが、シェイクスピアの喜劇っぽいです。


しかし、プローテュース(恋人有り)の心変わりと、ヴァレンタイン(恋人無し)の寛容さにいまいち寄り添えず、感情移入しにくいな、と思っているうちに話が終わりました。


そして「にしんし(二紳士)」という言葉が、なんとなく耳なじみがなくて、いつも不思議な感じがします。(鰊?みたいな…)

 

お芝居で観た方が面白そうな話だと思いました。チャンスがあったら観てみたいです。


最後まで読んで下さってありがとうございました。