ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

小泉保『フィンランド叙事詩 カレワラ』

おはようございます、ゆまコロです。

 

小泉保『フィンランド叙事詩 カレワラ』を読みました。

 

ところどころ、どこかで聞いたことのある物語のような、でも全然知らない話のような、不思議な感じのする話です。

 

「カレワラ」という名は、この抒情詩がカレワKalevaの国の三人の英雄達の話であるところに由来しているのだそうです。

 

登場人物の名前があまりなじみがなく、覚えにくいところに難儀しました。

簡単な経緯は、こんな感じです。

 

19世紀初めまでフィンランドの農民たちによって口頭で語り伝えられてきたものを、1822年 トペリウスが一部分を集めて発表する。

1835年 レーンロットがへんぴな地方を旅し、抒情詩を筆記して歩き、一万二千行の詩を集め、三十二の歌にまとめて、聞いた通りの言葉のまま発表する。

1849年 五十の歌にまとめた第二版が出版される。

 

好きなところは、空気の城からおりてきたイルマタルがワイナモイネンを生み、巨人トゥルサスやわしと一緒に大地を創っていく冒頭部分と、アイノが魚になってしまったことを、くまとおおかみときつねとウサギが、彼女の母親に知らせに行くところです。

 

イマジネーションの世界を膨らませたいときなど、なかなか面白いかもしれません。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

カレワラ 下―フィンランド叙事詩 (岩波文庫 赤 745-2)

カレワラ 下―フィンランド叙事詩 (岩波文庫 赤 745-2)