ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

坪田信貴『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』

おはようございます、ゆまコロです。

 

坪田信貴『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』を読みました。

 

読み終わると、自分も勉強したくなるような話でした。

面白かったのは、坪田先生の"やる気にさせる"考え方です。

 

「とはいえ、それでも夢を思いつかない子はいます。たとえば、3日、4日かかっても、何もプラチナチケットに書くことを思いつけない子もいるのです。

  そういう子は、心理学で言う「自己効力感」(self efficacy)が足りないと見なせます。

  それで、あらゆることに対して「逆カラーバス効果」(何にも興味を抱けないので、それに関連する情報も頭に入ってこない効果)とも言うべき状態が起こっていると考えられるのです。  

  自分のしたことに達成感を覚えたことがなかったり、周囲にポジティブな影響を与えたと感じたことがなかったりすると、ヒトというのは、何かに興味を持つということ自体が難しくなるのです。  

  その場合、何かーー具体的にはその子が最も苦手とする教科などの、行き詰まっている段階にまで立ち戻って、その問題を解けるようにしてあげて、「無理だと思っていた超絶苦手教科すら、クリアできるんだ」ということをまず体験させて、少しずつ「自己効力感」を持てるようにして行くことが先決となります。

  そういう意味で、実は中学校での5教科の勉強は、体系化されているからこそ、立ち戻る場所、あるいは苦手になった場所が明確になりやすく、「自己効力感」を培うのには最適とも言えるのです。活用しない手はありません。

  ちなみに、そういう子(や大人)の状態を、心理学では「学習性無力感」(Learned helplessness)とも呼びます。なにをやってもダメ、という感覚に包まれた状態です。

  ですので、具体的には、数学の問題とか、化学の難しい反応式などをまずホワイトボードなどに書いて、「これ、解けるかな?」と聞き、「絶対無理」と答えた問題を、その場でできるようにしてあげると、「おお!すげー」となり、意識が変わっていくことになります。

  つまり、ヘルプレス(助けようがない状態)じゃないんだよ、やり方次第なんだよ、ということを見せるところから始めるわけです。」

 

勉強しなくちゃいけないのに、モチベーションが上がらない時などに読むと、さやかちゃんと一緒に頑張る気持ちが喚起されそうです。

 

最後まで読んで下さりありがとうございました。