ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

戸部良一ほか『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』

おはようございます、ゆまコロです。

 

戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎『失敗の本質  日本軍の組織論的研究』を読みました。

 

ミッドウェー海戦や、ガダルカナル作戦など、名前は知ってるけど、どういう順序で、何を目的として戦い、戦果はどのくらいあったのか、それがこの本を読むと、系統立てて分かります。

そして、当時の日本の被害の大きさも…。

 

大東亜戦争の流れをざっくり拾うと、こんな感じです。

 

ノモンハン事件(S14.5月〜9月)

大東亜戦争には含まれないが、その作戦失敗の内容から、その後の作戦の失敗をすでに予告していたと考えられる。

 

ミッドウェー海戦(S17.6.7)

作戦目的の二重性、部隊編成の複雑性がネックになった。

 

ガダルカナル作戦

陸軍が初めてアメリカに負ける。

 

インパール作戦(S19.3月〜4ヶ月)

作戦構想自体が杜撰だった。

 

⑤レイテ海戦(S19.10.22〜26の四昼夜)

起死回生の捨て身の作戦。

 

沖縄戦(S20.4.1〜6.26の86日間)

破れたりとはいえ、牛島満陸軍中将麾下の第三二軍は、米軍に対し日本本土への侵攻を慎重にさせ、本土決戦のための貴重な時間をかせぐという少なからぬ貢献を果たした。

 

なにが良くなかったのか?を振り返るのは、なかなか苦しい作業ではありますが、「ここでもう少し現実を受け入れていれば」と思う箇所がいくつもありました。

今日の平和な日常を作ってくれたのは、少し前の時代に、大変な思いをし、それでも自国のことを考えて下さった人々のおかげなんだということを、いろんな思いと共に感じることが出来ます。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

 

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)