ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

ケリー・マクゴニガル『スタンフォードの自分を変える教室』

こんにちは、ゆまコロです。

 

ケリー・マクゴニガル、神崎朗子(訳)『スタンフォードの自分を変える教室』を読みました。

 

いつも同じような後悔をしたり、同じような誘惑に負けたりするのを防ぐために、どうやって自分を見つめなおせばいいのか?というアプローチがいくつも書いてあります。

 

印象的だったのは、試験勉強とその反省点に関する実験の話です。

 

「最初の試験で直前まで勉強しなかったことで自分を責めた学生たちは、自分を許した学生たちに比べて、その後の試験でもやはり勉強を先延ばしにする傾向が見られました。最初の試験の準備に失敗したことで自分を責めた学生ほど、次の試験では、さらにのんびりしてしまったのです!自分を責めるよりも許した学生のほうが、次回は着々と準備をする気になりました。

  こうした結果はまるで私たちの本能に反しているように思えます。自己批判こそ自己コントロールには不可欠なはずで、自分への思いやりなんて言っていたら、自分を甘やかすいっぽうだと考えるのがふつうのはずです。なのに、これはいったいどういうことなのでしょうか?前回はまともに試験勉強をしなかったことを悔やんでいないというなら、その学生たちはどうやってやる気を出したのでしょうか?それに、誘惑に負けても後ろめたく思わないとしたら、私たちはどうやって自分に歯止めをかければよいのでしょうか?

  驚いたことに、罪悪感を抱くよりも自分を許す方が責任感が増すのです。研究者たちの発表によれば、失敗したことについて、自分に思いやりをもってふり返った場合のほうが、自分を厳しく批判した場合よりも、失敗したのは自分のせいだったのだ、と認めやすくなります。また、そのほうが他人の意見やアドバイスに対しても進んで耳を貸せるようになり、失敗の経験から学ぶことも多くなるのです。

  自分を許すことで失敗から立ち直れる理由のひとつは、自分を許すことによって恥の意識や苦しみに苛まれることなく、事実をありのままに見つめられるようになることです。

  どうにでもなれ効果は、失敗したあとに感じる嫌な気持ちから逃れようとする反応ですが、そもそも罪悪感や自己批判に悩まされなければ、逃げる必要もありません。そうすると、どうして失敗したかについて考えるのがずっとラクになり、同じ失敗を繰り返さないようになります。」

 

自分を責めるよりも、許した方が次に上手くいく、というのは、なるほどなと思いました。

 

落ち込んでいる時や、明らかにやりたくない仕事が待っている時など、自分の中での見方が変わって、ラクになるかも知れません。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)