ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』

おはようございます、ゆまコロです。

 

村上龍コインロッカー・ベイビーズ』を読みました。

 

この本が舞台になったことを少し前のニュースで知り、タイトルは知っているけど、読んだことはなかったので、手に取ってみました。

 

作中ではいろんな理不尽なことが起こるので、何がテーマなのか、一言で言うのは難しいです。

時々、ドキッとして立ち止まるようなセリフが印象的でした。

 

好きな箇所はここです。

 

「立派な映画館で、アメリカに亡命したロシア人バレリーナの悲恋物語を見た。恋を選ぶか、バレエと祖国を選ぶか、白鳥の湖を踊りながら主人公が悩む、バカな奴だとキクは思った。自分が最も欲しいものは何かわかってない奴は、欲しいものを手に入れることが絶対にできない、キクはいつもそう考えている。最後の場面で主人公は恋人の胸に抱かれたまま息を引きとる。和代は声をあげて泣いていた。」

 

ラストはどうやってお芝居にするのか、謎が残ります。チャンスがあれば見てみたいです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

 

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)