ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

最果タヒ『空が分裂する』

 

 

 

こんばんは、ゆまコロです。

埼玉は雨が降ってきました。

今日は最果タヒ『空が分裂する』から。

 

詩集です。挿絵を描いている人(たくさんいます。)に好きな漫画家さんが何人か いたので手に取りました。詩も好きな感じのものがいくつかありましたが、それ以上に、あとがきが衝撃的でした。

 

「本質をすべて、理解してもらえる人なんてどこにもいない。孤独だ。かといって、みんな違っていること自体が、なにか「特別」であったり、価値があったりするわけじゃない。ただただ異なる、それだけなのだ。だれも特別ではないし、優劣もない。でもわかりあえない。その状況で私たちは、自分をごまかして、孤独から逃れようとしている。それが単純に自分を殺す行為だとしても、つい、共感をすべてだと信じたくなる。そしてだから、共感は気持ちが悪い。」あとがきより。

 

“分かるよ、分かるよ”  と共感の気持ちを発することが普通なんだろうか?という著者の疑問は、クリエイターらしい視点だと思いました。

 

●どんな人に読んでもらいたいか

詩が好きな人。

自分でモノを生み出す苦しみを味わったことのある人。

他人に分かってもらえない気持ちを抱えている人。

 

最後までお読み下さりありがとうございました。

 

空が分裂する (新潮文庫nex)

空が分裂する (新潮文庫nex)