ニジタツ読書

マイペース会社員のゆるふわ書評。なるべく良いところを汲み取ろうとする、やや甘口なブックレビューです。

伊藤勇司『部屋は自分の心を映す鏡でした。人生が変わる!片づけ&掃除術』

おはようございます、ゆまコロです。

 

伊藤勇司『部屋は自分の心を映す鏡でした。人生が変わる!片づけ&掃除術』を読みました。

 

ミニマリストに憧れています。

また、掃除や収納の本が好きで、ついつい手に取ってしまいます。(片付くかどうかは置いておいて。)

今回は、そんな中の一冊です。

 

下記の3行程は、重たい腰を上げるための思考チャレンジ、ということなのですが…。

 

①自分が「できない」と思っていることを書き出す

例、不安だから、一歩が踏み出せない

 

②買いたものを感情と行動に分ける

例、不安である、

      一歩が踏み出せない

 

③できない行動を「できる」にくっつける

例、不安だからこそ、新たな一歩を踏み出してみる

 

→肯定的な関連付けをすると、「プラスの思い込み」ができる。

 

心の動きとしては分からなくもないのですが、観念的で、お掃除に取り掛かる前に疲れてしまいそうだと思ってしまいました。

 

参考になりそう、と感じたのは、トイレの芳香剤です。

重曹大さじ3程度➕アロマオイル数滴  を小皿や空瓶に用意する」と、消臭効果あり、というものです。

 

じっくり思考してから行動に移すタイプの人に向いている片づけ術のように感じました。

 

読んで下さってありがとうございました。

 

 

J.K.ローリング『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部』

こんばんは、ゆまコロです。

 

J.K.ローリング『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部』を読みました。

 

父親になったハリーが、息子とうまくいかなくてイライラしている様子が、ちょっと微笑ましかったです。

場合によっては彼の息子の方が、よほど大人に見える時もあります。

 

校長先生の言葉は相変わらず優しくて、温かみがあって好きです。

 

「ハリー:    私が不平を言わなかったというのは、ほんとうではありません。

 

ダンブルドア: ハリー、このごたごたした感情的な世界には、完全な答えなどありはせぬ。完璧さというのは、人間には届かぬところにあり、魔法でも届かぬところにある。どんな輝かしい幸福な瞬間にも、あの一滴の毒があるーー痛みが再びやってくることがわかっているという毒が。愛する者に正直であることじゃ。君の痛みを見せるのじゃ。苦しむことは、息をすることと同じく人間的なものじゃ。

 

ハリー:  あなたは以前にも、私に同じことをおっしゃった。

 

ダンブルドア: わしが今夜君に与えられるのは、これだけじゃ。」

 

また久しぶりにJ.K.ローリングから素敵な物語を貰って、幸せです。

 

脚本なので少し入りにくいですが、世界観は懐かしかったです。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

ハリー・ポッターと呪いの子 第一部、第二部 特別リハーサル版 (ハリー・ポッターシリーズ)

ハリー・ポッターと呪いの子 第一部、第二部 特別リハーサル版 (ハリー・ポッターシリーズ)

 

 

中野信子『ヒトは「いじめ」をやめられない』

こんばんは、ゆまコロです。

 

中野信子『ヒトは「いじめ」をやめられない』を読みました。

 

ショッキングなタイトルですが、いじめという行為がいつの年代にも不可避であることを思い知らされます。

 

「相手の気持ちを考えましょう」と教え諭したところで、子どもの脳は「共感」の機能が未発達なので、いじめを回避したい場合には間に合わない。」

 

「子どもを信じないということではなく、子どもは無邪気で天使のような心を持っていると考えるのは、大人の懐古趣味的な幻想に基づいた誤謬である。子どもはごくシンプルに「成熟していないヒト」である、という現実を認識する必要がある。」

 

「子どもの脳は発達段階で、抑制が利きません。限度を知らないので、いくらいじめるなと言っても行動を止めることはほとんど不可能でしょう。

結局は、大人が見えないところで隠れてやってしまつだけです。そして、いじめをやめられない理由は、子どもたちにとっていじめは楽しいことであり、いじめている側に力と正義を感じさせてくれるものだからなのです。

  だからこそ、これを根絶することが難しいのです。」

 

漫画や小説でいじめの描写を見ると、モヤモヤして嫌な気持ちになるのですが、この本を読んだあと、腑に落ちる感じがしました。

 

もし、自分がいじめの渦中にあるとしたら、直接的な解決法はこの中に見つからないかもしれませんが、少し離れたところから状況を見つめることは可能かもしれない、と思いました。

 

教育者や、誰かを教える立場にある人、あるいは集団をまとめる役職に就いている人にも、参考になる箇所があると思います。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

ヒトは「いじめ」をやめられない (小学館新書)
 

 

新井一『リスクゼロで小さく起業 会社を辞めずにあと5万円!稼ぐ』

こんばんは、ゆまコロです。

 

新井一『リスクゼロで小さく起業  会社を辞めずにあと5万円!稼ぐ』を読みました。

 

休日に取り組みたくなる好きなことや、早起きしたりして仕事の合間に行っても、苦にならないことで、何かお金になりそうなことを探す、というのが本書のコンセプトです。

 

自分に「できること」は、以下の4つの中から見つける、と筆者は言っています。

 

・プロダクト系(形あるものを作ったり売ったりする)

・スキル系(技術や労力を提供する)

・ノウハウ系(情報や知識を提供する)

・スペース系(皆が集まる場を提供する)

 

どんな人でもそれ(起業に結びつく才能や能力)を持っている、とあるのですが、読んだあとにも私にはそれ(=お金になりそうな趣味)がなんなのか、よく分かりませんでした。

 

それなら自分を探しに行った方が早いのかな?と思ってしまいそうですが、そういう動機でセミナーなどに参加するのもちょっと違うようです。

 

「自分探しをしたいといったふわふわした気持ちで参加すると痛い目にあいます。というのも、セミナーというのは魔の手が多い世界だからです。

(中略)とくに注意すべきなのは、カモを探してセミナーにもぐり込んでくるネットワークビジネスの勧誘。なれなれしく近寄ってくる人や、妙に話し方がうまかったり、連絡先を全員と交換したがるような人は要注意です。

  こうした魔の手に引っかかってしまっては起業どころではありません。大金を投じたあげく、家族から見放され、友人を失ったりという人を私は何人も見てきました。

  そうならないために大切なのは、何よりも自分の「軸」を持つことです。つまり、自分が何をしたいのか、何を目指すのかをしっかり持つことです。軸がしっかりしていれば、ふらふら動くことはなく、外から怪しいお金儲け情報を持ちかけられてもきっぱりと断ることができるようになります。」(p104)

 

いろんな起業の例もあります。モーニングコールで他の人を起こすなど、できなくもなさそうだけど、特にやりたいかと言われればよく分からず。

自分の特技が自分では分からないような、モヤモヤした感覚が残りました。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

リスクゼロで小さく起業 会社を辞めずに「あと5万円! 」稼ぐ

リスクゼロで小さく起業 会社を辞めずに「あと5万円! 」稼ぐ

 

 

ロレッタ・ナポリオーニ『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』

こんにちは、ゆまコロです。

 

ロレッタ・ナポリオーニ、村井章子(訳)、池上彰(解説)『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』を読みました。

 

大学で中東史の講義を半年受けましたが、難しくてほとんど頭には残っていませんでした。熱心に教えて下さった先生に申し訳ない気持ちです。

 

少し前の本ですが、薄いので分かりやすいかもしれない、と期待して手に取りました。

作者はテロ組織研究をしているローマ出身の女性です。語り口は臨場感があり、興味深かったです。

 

ちょっとだけ、イスラム国の主張がわかりかけたような気がした記述がこれです。

 

「そもそもアル・バグダディ(「イラク・レバントのイスラム国(ISILまたはISIS)」の最高指導者で、「イスラム国」のカリフを宣言した。)が2011年にシリアに潜入したのは、アサド体制の打倒とは無関係であり、むしろ新しいカリフ制国家の領土となるべき地域から、アラウィー派を排除することが目的だった。ここでもまた、ナチス・ドイツが唱えたアーリア人種の優越性説との類似を指摘できる。ヒトラーが架空の優生学的見地からユダヤ人の絶滅を正当化したように、「イスラム国」は背教者宣告(タクフィール。信仰や行動がイスラム教の理想から逸脱したムスリムに対してなされる。)の名の下にイスラムの宗教的「純化」を実行している。シーア派を始め、サラフィー主義以外を信仰する人間は誰であれ、異教徒として死に値する重大な罪を犯しているとみなされるのである。」(p143)

 

怖いエピソードも多く、頭がパンク状態です。人名も馴染みが薄く、なかなか覚えられません。

もう少し、イスラム教について知りたいと思いました。

 

ドキュメンタリーがお好きな方にオススメです。

 

読んで下さってありがとうございました。

 

イスラム国 テロリストが国家をつくる時

イスラム国 テロリストが国家をつくる時

 

 

中島義道『生きることも死ぬこともイヤな人のための本』

おはようございます、ゆまコロです。

 

中島義道『生きることも死ぬこともイヤな人のための本』を読みました。

 

生きることも死ぬことも嫌な学生さん達が、中島先生とお話をする、という形式で書かれています。

 

ちょっと屁理屈っぽく聞こえるけど、よく考えると面白いかも、と思ったのが、作中で紹介されるエピクロスの考え方でした。

 

「死は、もろもろの悪いもののうちで最も恐ろしいものとされているが、じつはわれわれにとって何ものでもないのである。なぜかといえば、われわれが存するかぎり、死は現に存せず、死が現に存するときには、もはやわれわれは存しないからである。そこで、死は、生きているものにも、すでに死んだものにも、かかわりがない。なぜなら、生きているもののところには、死は現に存しないのであり、他方、死んだものはもはや存しないからである。」

 

個人的には、同じ作者の『醜い日本の私』の方がコミカルで面白かったです。

 

作中に出てくる学生さんの、どの人の意見とも自分は違うかな、と思い、あまり感情移入が出来なかったからかもしれません。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

生きることも死ぬこともイヤな人のための本

生きることも死ぬこともイヤな人のための本

 

 

中川淳一郎、漆原直行、山本一郎『読書で賢く生きる。ビジネススキル探しを超えて』

おはようございます、ゆまコロです。

 

中川淳一郎、漆原直行、山本一郎『読書で賢く生きる。ビジネススキル探しを超えて』を読みました。

 

「好きな本って、皆さんあると思うんです。もうね、貪り尽くすように、上から下まで舐めるように読み回します。それが退屈な脚注であれ、言葉の一個が躍るように脳裏に再現され、ページをめくるごとに興奮し、読み進むことがさも人生に流れる時間にねっとりと結びついているかのように言葉の連鎖として目から脳髄へ打ち込まれていくわけです。この瞬間というのは大事だと思うんですよ。本を読む人間のカタルシス、たぶん本を読む人間にしかなかなか分からないことです。いいんですよ、それで。」(山本一郎)

 

そうそう、こういう感覚を経験すると、読書が楽しくてたまらなくなります。

 

本を読むことの楽しさを改めて感じます。

 

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

読書で賢く生きる。 (ベスト新書)

読書で賢く生きる。 (ベスト新書)